AMD、"ネイティブ・クワッド"コアの「Phenom」プロセッサを正式発表

    大塚実  [2007/11/19]

    米AMDは19日(現地時間)、デスクトップ向けの新プロセッサ「Phenom」シリーズを発表した。従来の「Athlon」シリーズはデュアルコアまでだったが、同社デスクトップ向けCPUとして初めてクワッドコアを実現した。「7シリーズ」チップセットと「Spider」プラットフォームについても併せて発表されている。

    AMDの新プロセッサ「Phenom」

    「AM2+」パッケージのPhenom

    「Phenom」は65nmプロセスで製造される4コアCPU。パッケージは「AM2+」となり、HyperTransport 3.0やDDR2-1066などに対応した。新しい「AM2+」プラットフォームとの組み合わせが最適だが、これまでの「AM2」プラットフォームで利用することも可能。ただし、その場合のHyperTransportは2.0までとなる。

    CPUパッケージとプラットフォームのそれぞれに「AM2」「AM2+」という名称があるので注意。今後、DDR3メモリに対応した「AM3」も登場する

    製造プロセスは従来と同じだが、アーキテクチャには様々な改良が加えられている。主な特徴は以下の通り。

    • 1ダイでクワッドコアを実現
    • HyperTransport 3.0に対応
    • DDR2-1066メモリをサポート
    • 共有型L3キャッシュを搭載
    • Cool'n'Quietが2.0に進化

    HyperTransportは3.0に高速化

    Cool'n'Quietも強化され、より省電力に

    Phenomブランドの製品には、2way構成(8コア)が可能なハイエンド向けの「FX-80」シリーズのほか、クワッドコアの「9000」シリーズ、トリプルコアの「8000」シリーズが用意される。今回、発表となったのは以下の2モデルで、これらは全て4コア、9000シリーズのCPUである。

    モデル クロック TDP L3 L2 HT 価格
    Phenom 9600 2.3GHz 95W 2MB 2MB 3.6GHz 283ドル
    Phenom 9500 2.2GHz 95W 2MB 2MB 3.6GHz 251ドル
    (※価格は1,000個ロット時の単価)

    出荷はすでに開始されており、今後、上位モデルとしてPhenom 9900(2.6GHz)/9700(2.4GHz)も2008年第1四半期に提供が開始される見込み。価格は、9900が350ドル以下、9700が300ドル以下となる予定だ。また、Phenom 9600の"Black Edition"(倍率可変モデル)も今年中に発売されるということなので、オーバークロックユーザーは注目だ。

    新しい製品パッケージ

    Phenomのダイ。4コアを搭載している

    これまで、新CPUのブランド名称として「Phenom」という名前は公表されていたが、製品ラインナップについては当初の発表から若干修正がある。クワッドコアが「Phenom X4」、デュアルコアが「Phenom X2」とされていたが、デュアルコアはAthlonブランドで投入されることになり、代わりにトリプルコアが追加されている。

    モデルナンバーも分かりやすくするために、X4などの名称は廃止。FXシリーズ以外では、4桁の数字だけで機能や性能を表すようになった。また今後の主力製品はPhenomとなるが、下位ブランドとしてAthlon(デュアル・シングルコア)/Sempron(シングルコア)の名称は存続されるようだ。

    同社デスクトップ向けCPUの新しいラインナップ

    Intelに続き、来年にはAMDも45nmプロセスへ

    7シリーズ・チップセット

    Phenomに対応する新チップセットとして、7シリーズ・チップセットが発表された。HyperTransport 3.0、PCI Express 2.0に対応するもので、エンスージアスト向けの「790FX」、ゲーマー向けの「790X」、メインストリーム向けの「770」がラインナップ。クワッドグラフィックは790FXのみで、790Xはデュアルまでの対応となる。

    ディスクリート向けの7シリーズ・チップセット

    790FXのアーキテクチャ。CrossFireXをサポート

    同社のチップセットとしては初めて65nmプロセスを採用しており、低消費電力を実現したことも特徴。TDPは10W以下ということで、同社はプラットフォーム全体での省電力性をアピールしている。

    7シリーズ・チップセットは65nmプロセスを採用

    またオーバークロック機能として「OverDrive」ソフトウェアも用意。項目が簡素化された「Novice」モードと詳細な設定が可能な「Advanced」モードが用意されており、初心者から上級者までパフォーマンスのチューニングを試すことができる。また自動で設定する「Auto Clock」機能も用意されている。

    オーバークロック機能の「OverDrive」

    かなり細かい項目まで調整が可能だ

    今後、同社のチップセットとしては、DirectX 10世代の統合グラフィックチップセット「RS780」が2008年2月、モバイル向けの「RS780M」が同5月に発表される予定。

    チップセットのロードマップ

    なお今回同時に発表された「Spider」プラットフォームは、CPUのPhenom、チップセットの790シリーズ、GPUのRadeon HD 3800シリーズで構成される。日本AMDでは発売を記念し、11月23日(金)に東京・秋葉原でイベントを開催するほか、ダイチャームをプレゼントするキャンペーンも実施する予定だ。

    HDパフォーマンスを実現するという「Spider」プラットフォーム

    関連記事

    関連サイト

    AMD

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

      新着記事

      特別企画

      マイナビニュースマガジン