Mozilla Labsは2日(米国時間)、Webアプリケーション実行環境「Prism」のMac OS X版とLinux版を公開した。10月末に先行リリースされたWindows版についても、いくつかの修正を施されたアップデート版が公開されている。

追加公開されたMac版とLinux版は、Windows版と同様に試作品という位置付け。同じGeckoレンダリングエンジンを核とする「XULRunner」の技術をベースに開発されたランタイムであり、実行可能なWebアプリケーションには互換性がある。Windows版とMac OS X版では、拡張子「.webapp」にPrismを関連付けることにより、ダブルクリックでWebアプリケーションを起動できるようになる。

現在公開中のPrism対応サンプルWebアプリケーションは、Google DocsやGoogle Calendar、GmailなどGoogleがオンラインで提供中のものや、有志ユーザが提供するものなど数十種類におよぶ。サンプルはMozilla LabsのWebサイトから入手可能。

Prismは、Mozilla Labsが開発を進めるオープンソースのWebアプリケーション実行環境。WebアプリケーションはWebブラウザと別のプロセスとして実行され、ウインドウやユーザインターフェイスも独立している。当初は「WebRunner」という名称で、特定のサイト(実体はWebアプリケーション)専用のWebブラウザとして開発が進められていたが、10月末のWindows版プロトタイプ公開にあわせ現在のPrismへと名称が変更されている。

MozillaのWebアプリ環境「Prism」のMac版とLinux版が公開(画面はMac版)