東京オペラシティアートギャラリーは11月3日より、北欧デザインの魅力をさぐる「北欧モダン デザイン&クラフト」展を開催する。同展では、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマークで生まれたデザイン様式「北欧モダン」を、伝統、機能、表現 の3要素に視点を当てながら、多角的に紹介する。期間は、2008年1月14日まで。

「北欧モダン」は、デザインによる産業振興が推進された1950~60年代の北欧で、ハンス・J.ウェグナーやアルネ・ヤコブセンなどの個性的なデザイナーが活躍する中、企業も一丸となり形成されたスタイル。60年代後半には、ヴェルナー・パントンやエーロ・アアルニオによる未来主義的なプラスティック家具やマリメッコのテキスタイルをはじめとする若々しいファッションなども生み出されている。

北欧諸国の近代建築や工芸作品は、機能性を重視した自然素材によるものを主とする一方、長い冬を明るく過ごすためにあざやかな"色"と美しい"光"で彩られるという特徴をもつ。同展では、厳しい気候や人口密度の低さなどの要因から、必然的に生まれた"居心地のよいインテリアに囲まれたライフスタイル"と普遍的でやさしいデザインのルーツと展開を知り、北欧デザインの真髄を味わえるという。

会場では、フィンランドの国民的造形作家タピオ・ウィルッカラや量産食器やガラス器を革新したカイ・フランク、北欧モダンを代表する家具デザイナーハンス・J.ウェグナー、華やかな陶磁器で知られるステイ・リンドベリ等による北欧デザイン黄金期の作品が展示される。

観覧料は一般が1,000円、大学・高校生が800円、中・小学生が600円、小学生以下が無料。開館時間は、11時から19時で、休館日は毎週月曜日(12月24日、2008年1月14日は開館)と年末年始(12月29日~2008 年1月3日)となっている。