伊HAL9000は、レオナルド・ダ・ヴィンチ作の名画「最後の晩餐」を、超高解像度画像でインターネット公開するプロジェクト「Haltadefinizione」を立ち上げた。インターネット回線につながってさえいれば世界中のどこからでも、そして誰でも無料で鑑賞できる。

同社は、これまでにも数々の名画を、特殊技術を用いて高解像度画像で保存することに取り組んできた。Haltadefinizione上では、ガウデンツィオ・フェッラーリ(Gaudenzio Ferrari)が描いた「キリストの一生」(Vita di Cristo)が、86億画素(8.6ギガピクセル)で公開されているほか、アンドレア・ポッツォ(Andrea Pozzo)による「サン・ティニャーツィオ聖堂」(Gloria di Sant'Ignazio)を、98億画素(9.8ギガピクセル)にて鑑賞可能になっている。

今回、過去に同社が手がけた保存プロジェクトをはるかに上回る160億画素(16ギガピクセル)以上の超高解像度で、ユネスコから世界遺産の指定も受けている「最後の晩餐」をデジタル画像として保存しつつ、広く全世界へ一般公開する計画が、伊文化財保護局文化庁長官や、ミラノの地形保存局代表者との今年初めに行われた会談でまとまった。その後、同社の特殊技術を駆使して、幾千枚もの写真を撮影/編集する作業が数カ月に渡って続けられてきたという。Haltadefinizioneには、米AMD、独Clauss、伊DeAGOSTINI、伊I.NET、ニコンなども、技術協力を行ったという。

27日に、ミラノのサンタマリア・デレ・グラツィエ修道院のブラマンテ聖具室で制作発表会見が開かれ、イタリア語/英語/日本語の3カ国語で一般公開がスタートした「最後の晩餐」は、161億1,803万5,591画素という超高解像度を実現。格調高いBGMが流れる中で、心ゆくまでインターネット上で名画鑑賞が可能で、どこでも見たい位置の画像をスクロールし、最高1平方ミリメートルのレベルで鑑賞できるようになっているという。

今年の芸術の秋には、究極の至近距離で「最後の晩餐」を鑑賞し、あの「ダ・ヴィンチ・コード」の謎に自分で挑んでみるのはいかが!?