米BEA Systemsは10月25日(現地時間)、米Oracleによる買収提案に対して、交渉ラインを1株あたり21ドルとする声明を発表した。これを受けたOracleはすぐに拒否の声明を公開、「1株あたり17ドル」「10月28日午後5時(PDT)の期限」という2つの従来の提案を崩さない構えを示した。

この攻防は、Oracleが10月9日(現地時間)にBEAに対して1株あたり17ドル、総額約66億ドルでの買収提案を行ったことに端を発する。その後、BEAからの返答を得られないOracleは催促の書簡を10月23日に送付、返答期限を「10月28日午後5時(PDT)」とする旨をBEA経営陣に通達した。だが既報のように、BEAの株価はOracleの買収提案後から急騰し、18ドル前後の価格を推移する水準まで上りつめ、すでにOracleの提案額を上回っている。BEAは「Oracleが買収の意向を示していることは理解しており、現在検討を進めている」と回答。その上で経営陣側の見解として「BEAの価値は、Oracleが示した"1株あたり17ドル"よりも高いものであると考えている」というコメントを記し、買収提案額の引き上げを促す姿勢を示した。BEAは現在、米Goldman Sachsを金融アドバイザーに迎え入れて対策を進めており、買収提案の受け入れラインを「1株あたり21ドル」に設定している。

こうしたBEA側の回答にOracleはすぐに反応した。米Oracle社長Charles Phillips氏はBEAへの返答の中で「1株あたり21ドル」という提案に対して「impossibly high price (ありえないほど高額)」とコメント。同氏が9日ならびに23日に示した「1株あたり17ドル」「10月28日午後5時(PDT)の期限」の提案を譲らない構えを示した。「"1株あたり17ドル"というのが、われわれからの唯一のオファーだ。BEAの買収に"1株あたり17ドル"より高いオファーを提示する企業は存在しないだろう」と、あくまで強気の姿勢だ。