EMCジャパンと日本オラクルは25日、両社が提唱するILM(情報ライフサイクル管理)戦略を融合した階層型データベース管理ソリューションの共同検証を行った。

今回の検証では、業務システムを考慮して時系列的にデータを分割する「Oracle Database」のパーティショニング機能をベースに作成したデータベースの最適な配置方法に加え、そのデータベース環境に対して適切な階層ストレージとの基本性能テスト、および最適なオンライン・バックアップ運用の実現方法が確立された。具体的には、Oracle Partitioning Optionの利用によるデータベースのパーティショニング化により、非パーティション環境に比べて最大70%の性能向上を記録したほか、階層化されたデータベースの構造化データをデータ属性に見合うストレージに最適配置することにより、容量肥大に伴うストレージ購入コストを削減している。さらに、EMCのバックアップ・ソリューションと組み合わせたオンライン・バックアップ運用手順の明確化や「Oracle Enterprise Manager 10g Grid Control」のSystem Monitoring Plug-in提供などEMCストレージ製品の統合管理が可能だ。

両社では、今回検証されたソリューションを採用することで、企業が現在利用している業務システム上のデータについてもILMを導入し、システム全体のコスト削減、パフォーマンス向上、運用管理手順の軽減などが可能だとしている。今後は、ユーザーへの普及活動や提案活動の支援、パートナーへの技術トランスファー、セールス協業による展開を両社共同で行うことにより、同ソリューションの必要性を広く市場に浸透させていきたいとしている。

なお、今回検証に使用されたソリューションの環境は以下の製品で構成されている。

日本オラクル関連製品群

  • 「Oracle Database 10g Enterprise Edition」
  • 「Oracle Real Application Clusters Option」
  • 「Oracle Partitioning Option」
  • 「Oracle Enterprise Manager 10g Grid Control」
  • 「Oracle Diagnostics Pack」
  • 「Oracle Tuning Pack」

EMCジャパン関連製品群

  • 「Symmetrix DMX」ネットワーク・ストレージ・システム
  • 「CLARiX CX3」ネットワーク・ストレージ・システム
  • 「Centera」コンテンツ・アドレス・ストレージ
  • 「PowerPath」ソフトウェア
  • 「SnapView」/「TimeFinder」ソフトウェア