ベルギーのブリュッセルに本拠を置く欧州委員会(EC)は10月22日(現地時間)、同委員会が2004年に米Microsoftに対して下した「独占的立場を利用して市場競争を阻害している」という判決をMicrosoftが全面的に受け入れたと発表した。米Sun Microsystemsの1998年の申し立てに端を発するECとMicrosoftの戦いは、約9年の歳月を経てようやく終結したことになる。
今回の決定は、以前にレポートで紹介した9月の欧州第1審裁判所(CFI)の判決を受け、欧州委員会とMicrosoftとの間で話し合いが持たれた結果となる。欧州委員会によれば、最終的にMicrosoftが同意したのは次の3つの事案だという。
2004年の欧州委員会での裁定は、「Windows Serverへの接続情報の公開」「Windows Media Playerの分離」「4億9700万ユーロの制裁金の支払い」の3点だった。すでにMicrosoftは欧州向けにWindows Media Playerを取り除いたWindowsの派生バージョンを出荷しており、今回の発表は9年間の闘争の原点でもある「Windowsの互換性情報」に関する取り決めを行ったものである。
今回の決定についてMicrosoftでは「CFIが9月に下した裁定を受け、Microsoftは欧州委員会の決定をすべて受け入れるべくあらゆる手段を取ることを約束した。われわれはCFIの裁定に対して上告する意志はなく、欧州委員会や業界と密に連携し続けることで、盛況で競争的なIT市場を欧州ならびに世界中で実現していく」というコメントを発表している。
欧州委員会は今回の合意を持って、相互互換性に関する問題はいちおうの終結をみ たと述べている。今後ライセンスに関して新たな問題が発生する可能性はあるものの、Microsoft側には新製品の登場やバージョンアップに合わせて情報をアップデートする義務があり、欧州委員会ならびにライセンシー(ライセンスを受ける側)がMicrosoftの動向をつねに監視していくことで解決するとみている。
今回の発表には、当初の4億9700万ユーロと追徴金2億8100万ユーロの2つの制裁金に関する内容が含まれていない。だがMicrosoft側に欧州委員会と争う意志がないため、これらの要求をそのまま受け入れることになるとみられる。
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