The Independent Oracle Users Group (IOUG)は16日(米国時間)、オープンソースソフトウェア(OSS)の採用トレンドの調査結果「Open Source in the Enterprise: New Software Disrupts the Technology Stack」の概要を発表した。同調査はMySQLスポンサーのもとUnisphere ResearchによってIOUGに対して実施された。2007年7月に調査が実施され、226のIOUGメンバーシップから回答を得ている。OS、データベース、ミドルウェアなどについてエンタープライズにおける興味が調査されているという。

2006年に実施された同調査と比べて、システムの半分以上にOSSを採用していると回答した組織が9%から13%へと増加し、さらに規模の大小にかかわらず、52%の組織は2008年にはOSSの採用を増加させるとしているという。低コストのOSSに惹かれる組織は2006年の57%から66%を超えるまでに増加しており、OSSの低価格さに大きな魅力を感じているようだ。

回答のうち、3分の1以上がOSSデータベースをデプロイしていると答えており、さらにうち約4分の3がMySQLをインストールしていると報告されている。機能は制限されているものの無償で使える「Oracle Database 10g Express Edition」が公開されているにもかかわらず、Express Editionをインストールしているうちの56%はMySQLをもインストールしており、同じくExpress Editionをインストールしているうち22%はさらにPostgreSQLをインストールしているという。

しかしながら、回答のうち54%は、商用パッケージと同じくらい堅固なエンタープライズサポートが提供されていないことがOSS導入の足かせになっていると延べ、さらに別の47%は24時間サポートの欠如が問題だと回答している。セキュリティに対するサポートが商用レベルに達していないとみる組織も多いようだ。

たしかに、エンタープライズレベルにおいてOSSを積極的に採用している企業は、社内に専属のエンジニアを抱えていることが多い。専属エンジニアを抱えていない企業に対してもOSSの採用が広がるかは、商用レベルのサポートが実現されるかどうかかに大きくかかっているようだ。