やはりこの男は何かをやってくれる。1999年に公開された『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』で映画シーンを大いに揺さぶったエドゥアルド・サンチェスが、8年ぶりにメガホンを取ったのだ。その名も『地球外生命体捕獲』。退屈な作品のはずがないと期待していたら…予想以上に面白い!
物語は1996年、5人の男が謎の生物により地球外に拉致されたことに端を発する。というのも、そのうちの1人が帰還できず、さらに生還した4人のうちの1人は真っ当な社会生活を送ることが不可能になるほどの狂乱状態に陥ってしまったからだ。
それから15年後――。
ある夜、アメリカ・フロリダ州アーガスという小さな田舎町近郊の森を、3人の男が何かに追われるように動き回っていた。この3人こそ、かつて地球から拉致された5人の生き残り。命に別状はなかったものの、仲間の死と別離によるトラウマを抱え、15年もの歳月を鬱屈したまま過ごしてきた男たちなのだ。彼らが闇に包まれた森を探索している理由はただひとつ。仲間、そして自分たちの人生を狂わせた謎の生物を捕獲し、復讐することだ。
恐怖におののきながらも、何とかその生物を捕らえることに成功したところまではよかったのだが、絶好の機会にも関わらず、どういうわけか戸惑う3人。彼らはなぜ復讐を躊躇してしまったのか。また、その復讐は何をもたらすのか。決して先の読めない"リベンジ・ホラーSF"の全貌が、間もなく明らかになる!
手持ちカメラによるブレまくりの映像を多用した『ブレア・ウィッチ~』同様、本作も映画界の常識にとらわれない製作陣たちが揃った。とくに「僕が(『E.T.』のエリオットなら)エイリアンを空気銃で撃っていただろう。チョココーティングのキャンディを投げ、木に縛りつけて、いたずらしたと思うね」と、脚本を担当したジェイミー・ナッシュは、ひょうきんにおどけながらも、未知の生物に対する嫌悪と恐怖、そして"未知との遭遇"によってその人生を翻弄されてしまった登場人物たちを丁寧に描き切った。結果、単なるSFホラー映画ではなく、悲喜こもごもの感情が入り混じる、人間ドラマへと昇華させることに成功したのだ。
時代に先駆けてプロモーションのメインツールにブログを使い、インディーズ映画としては脅威的な約2億5000万ドルもの収益を叩き出した『ブレア・ウィッチ~』を超えるヒットとなるか。そんな下世話な好奇心は、スクリーンで未知なる生物と対面すれば、すぐに消し飛ぶはずだ。『地球外生命体捕獲』は12月15日より渋谷シアターNにてレイトショー公開。配給はアミューズソフトエンタテインメント。
(C)2006 Focus Features LLC
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