DragonFly BSDのMatthew Dillon氏、"HAMMER Filesystem"のコミット開始へ

    後藤大地  [2007/10/16]

    The DragonFly BSD Projectの主要開発者であるMatthew Dillon氏は10日(太平洋夏時間)、開発者向けのカーネルメーリングリストにおいて、向こう2ヵ月にわたって「HAMMERファイルシステム」のコードをコミットしていくことを発表した。同成果物はDragonFly BSDの次期メジャーバージョンである2.0のリリースが近づく2007年12月ごろまではそのままでは使えない状態にされる。2.0以降はβクオリティで使えるようになるとみられる。

    "HAMMERファイルシステム"は同氏が1年ほどを費やして設計してきた新しいファイルシステム。同種と言えるかどうかわからないが、似た性質のファイルシステムにZFSがある。DragonFly BSDの派生元であるFreeBSDはZFSを移植している。同氏はZFSが素晴らしいものだとしながら、冗長性がありすぎる点を指摘し、新しく"HAMMERファイルシステム"を設計したと説明している。

    "HAMMERファイルシステム"は16KBのバッファをすべてのIOで採用し、バッファが集まってクラスタを、クラスタが集まってボリュームを、ボリュームが集まってシングルHAMMERファイルシステムを構築する。ボリュームがディスクパーティションに対応するレイヤだ。バッファアロケーションはボリュームヘッダに格納される。16KBの基本バッファは32768個までクラスタに格納でき、クラスタは32768個までボリュームに格納でき、ボリュームは32768個までシングルHAMMERファイルシステムに格納できる。よって最大のディスクパーティションサイズは16TB、最大のシングルHAMMERファイルシステムサイズは52488TBとなる。

    このほかZFSが備えているようなスナップショット機能を持っているほか、ミラーリング機能やバックアップ機能も用意されている。外部属性を保持できる設計になっているため、ACLなどの拡張機能も実現されるようだ。"HAMMERファイルシステム"が実装されればDragonFly BSDの大きな特徴になるほか、ライセンスの制約でZFSやほかの高性能FSを移植できないほかのOSに対して新しいFS実装を提供することになりそうだ。今後の開発に注目しておきたい。

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