「にっぽん-大使たちの視線」写真展が10月27日より、ミキモト本店(東京都中央区銀座)6階ミキモトホールで開催される。開催期間は11月6日まで。

同写真展は実行委員会が主催し、各国の在日外交官が写真芸術を通じて日本の姿を表現するというユニークな試みとして、1998年10月に初開催。その後毎年開かれ、第10回を迎える今年のテーマは「Japan and Beyond through Diplomats' Eyes 時空を超えて」だ。

サラ・ルナ メキシコ合衆国大使館/三等書記官 <> 「この都市の景観の楽しみ方はいろいろあります、最も崇高な寺院を捜すことから、一 杯の水を飲む方法まで」

トム・クチンスキ ポーランド共和国大使館/経済アドバイザー <> 「日本国が許可しているイルカ猟に対する保護と的確な資源管理に向けた施策 に対する疑問」

初回開催時には、オープニングレセプションに高円宮殿下が臨席する中、趣旨に賛同した大使数名を含む外交官44名が作品を披露。来場者を始めマスコミ各社からも好評を得た翌年には第2回の企画・開催が実現。外務省並びに各国大使館の名義後援のほか、選考委員が組織され、より公共性の高いイベントに発展した。作品募集にあたってテーマも設けられることとなり、初めてのテーマは「My Favorite spot in Japan」。

第3回ではテーマ「Young Japan!?」の下、500点を超える応募作品の中に日本の外務省有志からの作品もあり、共通のテーマに対する外国人・日本人双方の視点が提示された。第4回ではインターネット上にホームページを開設し、ネット上で作品人気投票も実施した。

2002年には5周年を迎えた一方で、写真展終了後の11月に第1回以来の同写真展の理解者であり名誉総裁に就任していた高円宮殿下の突然の薨去に見舞われた。翌年の第6回に殿下を記念した「高円宮殿下メモリアル賞」を新たに設け、殿下の跡を継いで妃殿下に名誉総裁への就任をお願いするとともに、特別に殿下、妃殿下による作品の出品を受けた。

回を重ねるごとにテーマは、風景ばかりではなく内面的にも誇れる日本の姿を外交官がどのように捉えるか楽しみな「ビューティフルジャパン-美しい日本」(第7回)、「人と自然、ふれあいの叡知」(第8回)、「ニッポン、ハテナ、ビックリ」(第9回)と続いている。

"外交官"は職務上駐在する国の鋭敏な観察者とも言える。在任中に、その国の各地を訪れ、人々の生活に触れ、問題を共有し経験を積む中、各外交官の母国への関心事が写真に投影されるのが、同写真展の特徴とされている。

入場無料。開催期間は水曜日が定休で、時間は11時~19時。巡回日程は、名古屋展が2007年11月16日~11月26日に名古屋セントラルパークセントラルギャラリーで開かれ(入場無料)、大阪展は12月14日~12月25日に梅田スカイビル40階スカイギャラリーで開かれる(空中庭園展望台入場料700円が必要)。