「かぐや」月に到着 - JAXA、月周回軌道への投入に成功

    大塚実  [2007/10/05]

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は5日、先月14日に打上げた月周回衛星「かぐや(SELENE)」について、月周回軌道への投入に成功したと発表した。JAXAは前日4日に「かぐや」を月周回軌道に投入するための「月周回軌道投入マヌーバ(LOI1)」を実施しており、所定の軌道への投入が確認されたもの。なお、衛星の状態は正常だという。

    「かぐや」のスケジュール。「月周回軌道投入マヌーバ(LOI1)」は図中の右上

    「マヌーバ(maneuver)」とは、スラスタの噴射により姿勢・位置・速度などを制御することで、「マニューバ」とも表記される。「かぐや」ではこれまで、軌道投入誤差修正マヌーバ(ΔVc1)、軌道投入誤差補正マヌーバ(ΔVa1)、周期調整マヌーバ(ΔVp1)、周期誤差補正マヌーバ(ΔVc2)などが予定どおり実施されている。

    今回の月周回軌道投入マヌーバ(LOI1)は、近月点付近で減速することで、「かぐや」を所定の楕円軌道に投入したもの。4日6時20分(日本時間)に実施しており、軌道計算の結果、遠月点高度11,741km、近月点高度101km、周期16時間42分の月周回軌道へ投入されたことが確認できたという。

    「かぐや」はこれまでのところ非常に順調で、先月30日には、地球から約11万kmのところで撮影したハイビジョンカメラの映像も受信されている。

    「かぐや」からハイビジョンカメラにより撮影された地球(提供: JAXA/NHK)

    今後、段階的に遠月点高度を下げ、楕円軌道を円軌道にしていく必要はあるが、月周回軌道への投入に成功したことで、山場の1つは越えたと言っていいだろう。「かぐや」は今月9日にリレー衛星の分離、12日にVRAD衛星の分離を経て、19日には高度100kmの定常観測軌道に投入される予定だ。

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