NTT データと重慶市信息産業局はこのほど、戦略的提携協議に調印した。調印式では、重慶市西永微電子産業パーク開発、重慶NTT データ威歩ソフトウェア開発、重慶中天国際信息技術 (重慶南華中天の100%独資子会社)も提携協議に調印、西永微電子産業パークで今後、ソフトウェア開発のアウトソーシング拠点を建設することになった。

建設が決まったアウトソーシング開発拠点は日本向けの施設で、2010年までに売上高1億元(9月26日現在、1元は約15.3円)以上を見込む。1,000人から2,000人程度の開発規模を形成し、年平均で500人程度のスタッフを養成。10社以上の関連企業との共同事業を展開し、重慶を含む中国西部地区で最大の日本向けソフトウェアアウトソーシング開発拠点の1つとして発展を目指す。

同拠点の建設は、重慶市のソフトウェアアウトソーシング産業の発展、情報化推進に重要な意義がある。欧米向けのアウトソーシングとともに、日本向けのアウトソーシング拠点を形成することで、この業界における重慶市の地位の向上が期待されている。

長期的には重慶市にある日本向けのソフトウェア開発や人材育成を行う企業、教育機関が連携、重慶市政府および西永微電子産業パークと協調し、重慶のIT産業振興を図る。さらにNTT データグループの先進技術と経営管理システムを有効に活用し、ソフトウェアの品質と管理レベルを高め、ソフトウェアの設計やコア業務サービスアウトソーシングといった産業チェーンの高レベル化を図っていく。

「第十一期五カ年計画」で重慶市のソフトウェア生産高は300億元に達する見込み。そのうち3分の1は海外からのアウトソーシング委託によるものを目指す方針だ。また、同市のソフトウェアアウトソーシング産業の従業者数は10万人前後に達するとみられる。