日本ビクターは、ネイティブコントラスト30000:1 を実現したD-ILAフルハイビジョンホームシアタープロジェクター「DLA-HD100」を発表した。前モデルと比較してコントラスト比が2倍に向上、さらに新設計のカラーフィルターにより色の再現性を高め、プレミアム感を打ち出している。価格は840,000円で、11月中旬に発売予定。

DLA-HD100

「DLA-HD100」は、Blu-rayディスク等の次世代メディアやデジタル放送の普及を背景にした「大画面・高画質」のニーズに応える製品としてとして企画・開発されたもの。市場で高い評価を得ている従来モデル「DLA-HD1」の上位モデルとなる。

同製品は、新開発0.7インチフルハイビジョンD-ILAデバイスを搭載し、光学エンジンを細部にわたり見直すことでコントラストを飛躍的に向上させ、ネイティブコントラスト30000:1を実現した。従来モデル(ネイティブコントラスト15000:1)からさらに2倍に向上し、黒の表現力がさらに向上したという。一般的に、プロジェクターはレンズの絞り機構を使うことでより明るくまたは暗く投影することができるが、同製品では絞りを使わずに同じ画面上で再現する白/黒においてこの数値を実現している。

色の再現性については新設計の「色フィルター」を採用、再現領域はSMPTE HDTV規格の約170%に及ぶ。再現領域が拡張された「赤」では、植物や自然のもつ微妙な赤の違いを再現するという。また、色味を見分けにくい画面の暗い部分においての再現力も大きく向上している。

映像調整メニューには「カスタムガンマ調整」が追加された。微妙な階調表現も、ガンマカーブグラフを見ながらレベルを調整できる。従来のモデルに搭載されていたモード選択やユーザーモード以上に、好みに合わせた繊細な設定が可能となった。操作はリモコンで行う。

2倍電動ズーム&フォーカスレンズを搭載し、100インチの大画面が約3.1m～約6.2mの間で映し出せる。レンズは大口径13群16枚のオールガラスレンズで、画面周辺部までフォーカスの合った映像を実現。また、高性能モーター搭載で微妙な倍率やフォーカス調整も行える。入力端子は、PC信号入力にも対応した映像伝送規格HDMI ver1.3を装備している。

上下80%、左右34%のレンズシフトに対応しているため、高い/低い場所への設置や左右にずらした設置ができる。また、冷却構造の効率化によりファン騒音を24dBに抑え、クーリングが前面吸排気のため壁に近づけての設置も可能など、家庭での使用が考慮された設計になっている。