Microsoftは米国時間の4日、リッチインターネットアプリケーション(RIA)実行環境「Silverlight 1.0」を正式にリリース、無償配布を開始した。対応プラットフォームはWindowsとMac OS X、WebブラウザはInternet Explorer 6 / 7とFirefox、Safariをサポートする。Silverlight用コンテンツを作成するツール「Expression Encoder 1.0」も、同時公開されている。

正式リリースにあわせ、Linuxをサポートする方針も明らかにされた。Microsoft .NET互換のオープンな開発フレームワークを提供するMonoプロジェクトは、Silverlight互換のRIA実行環境「Moonlight」の開発を進めてきたが、MicrosoftとNovellが提携関係にあることから(MonoプロジェクトはNovellの一部門)、公式なLinux版Silverlightとして事実上の追認が与えられたもの。

コンテンツ配信業者やツールベンダとの協同プログラム「Silverlight Partner Initiative」の開始も発表された。35以上の企業がプログラムに参加、技術協力やマーケティング支援を受けSilverlightの普及促進を目指す。

Silverlightは、Webブラウザ上で動作するRIA実行環境。動画 / 音声の再生などWindows Mediaテクノロジをベースとしたマルチメディア機能のほか、JavaScriptを利用したインタラクティブな機能を持つ。今回リリースされたバージョン1.0は、イベントハンドラとしてJavaScriptのみサポートするが、並行して開発されてきたバージョン1.1系では.NETのマネージドコードをサポート、WindowsのみならずMac OS Xでも.NETベースのアプリケーションを実行できることで注目を集めている。