スウェーデン大使館では4日より、「スウェーデン交流展2007~ダーラナ地方とレクサンド市の手工芸と文化~」を開催している。オープニングを祝して行われたレセプションでは、スウェーデン大使とレクサンド市長、北海道・当別町長による日本とスウェーデンの交流や将来のレクサンド市のあり方について語られた。

同展は、レクサンド市と当別町が姉妹都市となって20周年を迎えることを記念して開催された。開催の辞では、スウェーデン大使のステファン・ノレーン氏が「私が知る限り、レクサンド市と当別町との関係はかなり成功していると言えます。今後は市と町という関係にとどまらず、スウェーデンと日本という国家レベルでの交流を深めていきたい」と述べた。

スウェーデン大使のステファン・ノレーン氏

続いて、当別町長である泉亭俊彦氏が「当別町では、北欧、特にスウェーデンで盛大に行われる行事である"夏至祭"をはじめ、スウェーデンに関係したイベントが行われ、町民がスウェーデンに対して強い関心を抱くようになりました。今後は姉妹都市として、企業の受け入れなども積極的に取り組んでいきたいと考えています」と話し、今後の交流に意欲を示した。

当別町長の泉亭俊彦氏

その後、一風変わったイベントとして、テープカットならぬ"テープ結び"が行われた。レクサンド市長と当別町長が中心となって「これからより強固な結びつきを願う」という想いを込め、日本国旗の色である赤と白のテープとスウェーデン国旗を連想させる黄色と青のテープを結び合わせた。

レクサンド市長と当別町長が中心になって行われた"テープ結び"

最後に、レクサンド市長のボー・ペッテルソン氏による「LEKSAND DALARNA I FRAMTID 未来のレクサンド・ダーラナ」と題した講演を実施。レクサンド市にあるダーナラ地方の地形や産業、伝統・文化についてスライドで写真を紹介しながら紹介。さらに未来のレクサンド市のあり方についても言及した。

レクサンド市長のボー・ペッテルソン氏

ペッテルソン氏「レクサンド市のルーツを知ることができる工芸品の一部が、今回展示されています。特に、ダーナラ地方のものは政治的圧力を受けずに作り上げ、守られてきたもの。これからのレクサンド市はそういった伝統的なものを残し、魅力的で安全な生活環境となるように取り組んでいきたい」

レクサンド市の豊かな自然や伝統文化を写真で紹介

同展では、木彫りの馬「ダーラヘスト(ダーラナ馬)」をはじめ、燭台などの鉄製品、民族衣装、織物などの伝統的な手工芸品が展示されている。また7日には「ダーラナ地方とレクサンド市の手工芸と文化」と題したレクチャー(15時~17時)、9日、10日にはダーラナ地方に伝わる編み物のワークショップ(受講料8,000円、定員10名)なども開催される予定だ。開催期間は14日まで。開館時間は9時~17時までとし、入場は無料となっている。

木彫りの馬「ダーラヘスト(ダーラナ馬)」は、様々な色やサイズで作られている

北欧らしい鮮やかな色使いが特徴の手工芸品

木材の輸出が盛んなスウェーデンならではの木製の食器

(右)織物品(左)ダーラナ地方の民族衣装