米Microsoftは30日(現地時間)、未公開企業でエンタープライズ向けIM製品の開発を行う米Parlanoの買収で合意したと発表した。金額等の詳細は非公開。ParlanoはSIPなどの標準技術をベースにしたメッセージングツール「MindAlign」を主力製品にする。MSNやYahooなどのコンシューマベースのIM技術とは異なり、企業向けに特化した機能強化を行っている点が特徴。買収は2007年第4四半期にも完了する予定で、米イリノイ州シカゴを拠点とするParlanoのメンバーは、そのままMicrosoftのユニファイドコミュニケーション部門へと参加することになる。

MindAlignはPersistent Group Chatをキーワードに、グループ管理や個々のメッセージに対する認証、ヒストリ機能などの管理機能が強化されている。これにモバイルアクセスやセキュリティ機能を加えることで、既存のコンシューマ向けIMとの差別化を図っている。最新版のMindAlign 2007では、さらにMicrosoftのSIPサーバであるOffice Communications Serverとの連携が大幅に強化されており、Office Communicatorとの機能統合やCommunications Serverを経由しての外部IMとのブリッジ接続など、特にMicrosoft製品群との親和性が高くなっている。

Microsoftでは、MindAlignをOffice Communications Server/Communicatorの新機能として取り込む計画で、今回の買収が既存製品の機能強化を狙いとしたものであることがわかる。これら機能統合は買収完了後に行われる見込みで、強化されたグループチャットはOffice Communications Server 2007 Software Assurance契約ユーザーのクライアントアクセスライセンスの標準機能の一部として提供されることになる。