日立製作所(以下、日立)は28日、中堅規模の企業向けSAP ERPパッケージソリューション「HITRY/Value Pack」を提供開始すると発表した。最新のSAPパッケージとサーバ、導入サービスまでをセットにして提供するもの。従来から提供しているSAP ERPパッケージソリューション「HITRY(ハイトライ)」シリーズに中堅企業向けの「HITRY/Value Pack(ハイトライ/バリューパック)」を追加し、30日から提供を開始する。

HITRYシリーズは、業種別の標準的な導入形態をベースに日立が開発したテンプレートを活用し、SAPのERPを容易に導入可能とするソリューション。今回、産業機械、電機、金属製品、輸送用機械、精密/医療用機械、木材・木製品製造など、組立加工業向けのテンプレート「HITRY/Value」を開発した。

「HITRY/Value Pack」は、日立アドバンスドサーバ「HA8000」、業務機能レベルでの適用範囲や導入費用などを明確化させる日立のSAPソリューションの短期導入手法「HICARE II/Light」、業務適用テストを通じて動くシステムを見ながら運用を確定し、迅速に導入を実現する「導入サービス」などがセット化されており、最新のSAP ERPを迅速かつ安価に導入することが可能だという。

さらに同社では工業用無機化学品、工業用有機化学品、プラスティック樹脂、合成ゴム製造などの中堅化学企業向け「HITRY/Process Pack(ハイトライ/プロセスパック)」を準備しており、SAPジャパンから認定後、提供開始する予定。

適用範囲に応じて、

  • FL_COモデル(財務会計、管理会計)
  • FL_CO_SC_MMモデル(財務会計、管理会計、販売管理、在庫/購買管理)
  • FL_CO_SC_MM_PPモデル(財務会計、管理会計、販売管理、在庫/購買管理、生産計画/管理)
  • FL_CO_SC_MM_PP_PSモデル(財務会計、管理会計、販売管理、在庫/購買管理、生産計画/管理、プロジェクト管理)

の4モデルが提供される。いずれも価格は個別見積で、出荷開始は30日の予定。オプションとして、サーバをHA8000からブレードサーバ「BladeSymphony」に変更したり、運用管理ソフトウェア「JP1」を組み合わせたりといった柔軟な変更も可能だという。