アビーは27日、静音性を高めたアルミ製ATXミドルタワーケース「AS Enclosure M5」を発表した。発売日は8月28日。価格はオープンだが、アビーストアでの販売価格は3万8,980円を予定する。

「AS Enclosure M5」。カラーはシルバーとブラック

AS Enclosure M5では、従来モデルに採用されていたフロントクーリングファンに代わる新冷却機構「ミッドシップファンシステム」が搭載されている。ミッドシップファンシステムは、シャーシのほぼ中央部にインレットファンを配置することにより、デバイスの冷却効率を高めながらもフロントクーリングファンから発生する風切り音の体感ノイズを大幅に低減している。

トップカバーとサイドカバーの内壁のほぼ全面に航空機や新幹線でも採用されているという4mm厚の高性能遮音シートが貼り込まれ、ノイズの中でも特に耳障りに感じることが多い高音域のノイズカットを行った。また、HDDホルダの内側にも制振シートを採用し、HDDホルダからメインシャーシ、トップカバー、サイドカバーに伝わる微妙な振動ノイズを抑制している。さらに、びびり音の発生源となりやすいトップカバーとサイドカバーに折り返し加工を施し、メインシャーシとフロントシャーシの端を広い面で挟み込むことで制振性を高めている。しかし、その代償としてカバーが外しにくいという弱点もあるようだ。

筐体の中央に冷却ファンを配置することで冷却性能と風切り音の低減を両立させている

HDDホルダの内側にも制振シートが貼られている

カバーの端に折り返し加工を施してびびり音を抑えた

HDDホルダの固定は、2つのローレットスクリューと2つのプラロック(プラスティックロック)を採用し、ドライブの着脱が容易に行える。また、AS Enclosureシリーズでははじめてオープンベイエリアとシャドウベイエリアを分割したセパレートフロントパネルを採用し、5.25インチデバイス増設時にはアッパーパネル、ダストフィルタのクリーニングを行う時にはアンダーパネルを外すだけでよいという高い作業性を実現した。プッシュロック式フロントパネルで筐体内へのアクセスがよいのも特徴のひとつだ。

本体サイズは430(H)×201(W)×485(D)mm、重量は約5.75kg。主素材はアルミニウム合金でアルマイト(陽極酸化被膜処理)が施されている。カラーはシルバーとブラック。ベイ数は5.25インチベイ×4、5.25インチ共用3.5インチベイ×1、3.5インチシャドウベイ×7。フロントからUSB 2.0ポート×2、IEEE1394×1から利用できる。ケースファンは、12cm角25mm厚で1,000rpm±10%のボールベアリングファンが2基搭載されている。