AT&Tはこのほど、中国網通集団(China Netcom Group Company:CNC)と、2008年の北京五輪開催期間中における中国と米国間のテレコミュニーケーション・サービスに関する協力協議を締結したと発表した。

この協力協議のキーポイントは2つ。1つは、AT&TとCNCがAT&Tのネットワークを利用し、共同で米NBCに北京五輪のデジタルテレビジョンの人口カバレッジ向上に役立てることだ。CNCは、北京五輪組織委員会のexclusive fixed-line telecommunications partner。協力協議により、NBCは米国の視聴者に向けて独占的に北京五輪の各種競技を中継することになる。もう1つは、AT&TとCNCが、NBC向けに北京五輪専用の大容量回線を構築することだ。

AT&T Asia Pacific Vice PresidentのGopi Gopinath氏は、「CNC、NBCと共同でこのプロジェクトに取り組めることを非常に光栄に思う。来夏、CNCのInternational Private Leased Lineを通じ、オリンピックゲームの現場からの放送サービスが必ず成功すると信じている」と語った。同氏はさらに、「今回の契約は、AT&TがCNCと手をとり合い、中国市場に浸透する上でも極めて重要だ。中国は世界で最も成長の早い市場であり、多くのグローバルカスタマーも戦略ビジネスの焦点を中国に絞っている。われわれは今後とも中国における協力事業や投資事業を強化していく」と述べた。

CNC副総裁の趙継東氏は、「CNCはNBCを含む諸外国のテレビ局に、高品質な通信サービスを提供する自信と能力を持っている。北京五輪を契機に、国際協力を強化させつつ、世界の電信市場の発展に寄与していきたい」と語った。