YouTubeの国内パートナーに吉本興業やミクシィらが参加

 

世界最大の動画共有サイト「YouTube」を運営するGoogleは、YouTube日本語版の国内パートナーとして吉本興業らが参加し、今後もパートナーシップを拡大していくことを発表した。コンテンツホルダーとして吉本興業やGDH、放送局として東京メトロポリタンテレビジョン(東京MX)やスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー!)、配信としてミクシィ、作成側としてカシオ計算機がパートナーを結んだ。

会見に参加した各社の代表。左からカシオの中山氏、東京MXの田沼氏、GDHの内田氏、グーグルの村上憲郎社長、米GoogleのEun氏、吉本興業の中多氏、ミクシィの有野氏

YouTubeは、個人ユーザーが自分の作成したビデオコンテンツを共有するサービスとしてスタート。すでに1日数億単位の視聴数、数十万規模の動画アップロードが行われ、世界最大の動画共有サイトに成長した。その間、単なる広告ビジネスだけでなく、動画を扱った新たなビジネスモデルの構築を進めており、パートナーという形で企業との連携を強化している。

視聴数とユーザー数は右肩上がりで、しかも急激に伸びているYouTube

今回、6月の日本語版開始にともない、日本企業とパートナー関係を構築。最初の事例としてスカパー!ら6社の発表が行われた。

スカパー!や東京MX、吉本興業、GDHは、YouTube上に自社サイトを構築。スカパー!であればサッカー、アイドルなどの映像を、吉本興業であればCS放送やDVDのコンテンツの一部といった形で、各社のコンテンツをYouTube上で視聴できるようにした。今後、さらに配信コンテンツを拡大していく意向だ。

ミクシィでは、ユーザーの日記が毎日110万程度投稿されているが、そのうちの1%でYouTubeの映像に言及されているとのことで、日記内でYouTubeの動画をさらに扱いやすくするため、まずYouTubeの各ビデオにミクシィボタンを設置、ボタンを押すだけでミクシィの日記作成画面が、動画のURLを張り付けた形で立ち上がるようになった。さらに、日記作成画面にYouTubeボタンを配置し、YouTubeの動画を日記内に直接張り付けられるようにした。

YouTubeの動画投稿ボタンにミクシィが追加 日記に動画をはり付けることも可能に

カシオは、6月に米国で発表したコンパクトデジタルカメラにYouTubeモードを搭載。このモードでは、自動的にYouTubeに適した解像度とビットレートで動画撮影ができ、付属の専用ソフトウェアを使うことで、PCに動画を取り込まなくても簡単にYouTubeへの動画アップロードすることが可能になった。

米GoogleのContent Partnerships担当バイスプレジデントDavid Eun氏は、YouTubeの視聴数が、米国に次いで日本が2番目であることから、日本を重要な戦略市場と位置づけ、継続的にサービスを展開していくことを明言した。

David Eun氏

また、YouTubeの特徴は、現在最大10分までの動画しかアップロードできないが、Eun氏によれば、ユーザーはそれよりもさらに短い動画(ショートクリップ)を求めていて、動画の長さが数分間になると、次第にトラフィックが下がるという状況なのだという。「クリップカルチャーが生まれている」とEun氏は語り、YouTubeはテレビや映画に対して補完的な位置づけにあると指摘する。

今回、パートナーとなった各社とも、新しいビジネスモデルの展開を期待している。スカパー!では、プロモーション目的のショートクリップの提供に加え、10月からスカパー!上で放映する米人気オーディション番組「アメリカン・ダンスアイドル」(シーズン2)に対して、FOXと共同で日本人向けの「ジャパン・ダンスアイドル」を実施。YouTubeなどでダンスユニットを募集し、その映像はYouTubeのスカパー!サイトでも公開する。

YouTube上のスカパー!のページ ジャパン・ダンスアイドルの詳細

東京MXは、首都高速道路の西新宿ジャンクションを取材した映像が最もYouTubeでのアクセスがよかったそうで、「報道のニュースのほとんどがユーザーオリエンテッド(視聴者志向)ではない。(YouTubeで)ニーズのあるものが分かってくる」(東京MX取締役 技術局長兼総合デジタル局・田沼純氏)とYouTubeのメリットを指摘する。

東京MXのブランドページ。もっともアクセスがいいのはこの「ゆめらいおん」の動画だが、通常のニュースでは西新宿ジャンクションが「ダントツ」(田沼氏)

人気アニメを多く手がけるGONZOを抱えるGDHでは、YouTubeのような新しいメディアに対して敵対するのではなく、「いかにアジャストして、学んで、ビジネスモデルを作るかが重要」(GDH取締役副社長兼COO内田康史氏)と話す。

GDHの「GONZO DOGA」。プロモーションに加え、物販との連動などの機能も提供

年間6,000本以上という番組を制作する吉本興業では、YouTubeのようなメディアの登場で、今までとはまったく異なる斬新なアーティストの登場を予測。さらに、動画ダウンロードで芸人のムーディ勝山さんが2億円近くを売り上げた例を挙げ、「今まで考えられなかった新しい形の産業も芽生えるのではないか」(吉本興業執行役員 経営・財務戦略室長 中多広志氏)と期待する。

吉本興業と、吉本らが設立したベルロックメディアの動画配信「ZZZ.TV」のYouTube版も提供する

カシオも、コンパクトデジカメの動画撮影機能に、ビデオカメラとは異なる新たな楽しみ方として、今回のYouTube機能を搭載。動画を写真感覚で撮影し、ネットで共有する新しい用途を提案する。今年いっぱいはYouTubeと独占契約を結んだため、いわば「YouTubeデジカメ」はカシオからしか登場しないそうだ。カシオでは、YouTubeモードを今後、同社コンパクトデジカメの標準にしていきたい考え。

カシオが米国で発表した「EXILIM Card EX-S880」。静止画撮影モードから、MOVIEボタンを押すだけですぐに動画撮影が可能 付属のYouTubeアップローダーを使えば、2ステップで動画をアップロードできる

YouTubeの新たな取り組みとして、新しいビジネスモデルに期待する各社だが、最大の問題である著作権侵害に対しては敏感だ。YouTubeには日々テレビ番組などの映像が違法にアップロードされているが、こうした現状に対しては「強く改善を求めている」(スカパー!執行役員専務・田中晃氏)という。

しかしGDHの内田氏は、YouTubeには違法コンテンツはあるものの、「逆にいえばビジネスチャンス」と指摘。続けて「新たに海外を含めた多くの視聴者に見てもらえる機会を作ってもらったととらえている」と話す。

Google側も、違法コンテンツの削除に加え、現在コンテンツを自動的に認識するフィンガープリント技術を開発しており、より容易に違法コンテンツの削除が行えるような仕組みを今秋にも導入する予定だ。

スカパー!の田中氏によれば、現在スカパー!では専任者が24時間違法コンテンツを監視しているが、パートナーとなったことで、違法コンテンツ発見時にスピーディに削除できるようになったという。これらの対応に関して、国内の著作権管理団体はまだ不満を抱いてはいるものの、個別のビジネスが先行した形だ。

YouTubeの著作権に対する考え方
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