NECは1日、仮想PC型シンクライアントシステムのサーバ「Express5800/120Ri-2 VPCC 仮想PCサーバ」を商品化、発売した。同サーバは、「VirtualPC Center」を利用したシンクライアント端末を最大40台稼働させるために必要となるミドルウェアおよびシンクライアント端末で利用されるクライアントOSをプリインストールしたもの。

サーバハードウェアに低電圧クアッドコア Intel Xeonプロセッサ L5310(1.6GHz)を採用したことで、2006年11月に発売されたサーバセットモデルの2倍となる、最大40台のシンクライアント端末の同時接続が可能となった。仮想PC型シンクライアントシステムのサーバに必要なハードウェア/ソフトウェアをセット化したことで、運用開始の負担が軽減されることに加え、シンクライアント端末120台導入時のシステム規模で換算した場合、1クライアント端末当たりの初期導入コストが16万9,000円となり、従来の約19万円よりも安価になる。さらに、1クライアント端末あたりのサーバの消費電力量も50%削減されるという。

「内蔵ディスクモデル」では、シンクライアント用にWindows XPのクライアントライセンスを20台分含み(最大40台に拡張可能)、価格は195万円から。「SANブートモデル」は内蔵ディスクなしで、かわりに外部接続されるSANストレージからのシステム起動に対応したミドルウェアがバンドルされる。クライアント端末用のWindowsクライアントライセンスは付属属しない。価格は268万円から。「VPCC SANストレージS2」は、SANブートモデルに接続するための専用SANストレージで、価格は325万円から。

出荷開始は、いずれも8月27日の予定。

このほか、既存のPCをシンクライアント端末として利用するためのシンクライアント化ソフトウェア「SigmaSystemCenterソフトウェア シンターミナル」も発売される。価格は、CD-ROM版が1万5,000円から、USB-ROM版が1万9,800円から。出荷開始は8月31日の予定。

さらに、大規模導入を対象とした「管理サーバ」のクラスタ対応や、「VirtualPC Center基盤ソフトウェア」のボリュームディスカウント価格も設定され、初期導入コストが低減されるという。