調査会社の米comScoreは30日(現地時間)、2007年第2四半期(4 - 6月期)の欧州における就職関連サイト利用動向をまとめた調査結果を発表した。それによると、同期は毎月平均して5,168万人の欧州インターネットユーザーが就職に関連したWebサイトを利用していることがわかった。

調査では2007年第2四半期の間、欧州における就職サイトのアクセス動向を調べた。キャリアに関連した情報、仕事検索、トレーニングなど就職に関連するサービスを提供するWebサイトを対象とし、同社の調査手法「comScore World Metrix」を用いた。15歳以上のインターネットユーザーが対象で、家庭と職場のPCを利用したアクセスをカウントした。モバイル端末やインターネットカフェからのアクセスは含まれない。

それによると、同期、就職関連サイトの平均月間ユニークビジター数は5,168万人。この期間、欧州の平均月間インターネット利用者総数は約2億2277万人だった。最もアクセスが多かったのは、米国系の就職サイトMonterで、月間平均ユニークビジター数は約770万人。シェアは15%となる。次いで、フランス職業安定所ANPEのWebサイト(月間平均ユニークビジター数274万人)、英国の職業安定書Jobcenter Plus(同264万人)、ドイツ系就職サイトStepStone(同246万人)、ドイツの連邦雇用庁Bundesagentur fur Arbeit(同241万人)が続いた。4サイトともシェア値は5%。トップ5中、1位のMosterと4位のStepStone以外の3サイトは政府系Webサイトとなる。

comScoreによると、4 - 6月期は復活祭など休暇があったためトラフィック数は弱まったが、就職サイトへのアクセスは堅調だったという。Monsterは欧州の就職サイトNo.1の地位を確立しており、毎月ユニークビジター数を増やしているという。各国別にみると、フランスではANPEが、英国ではJobcentre Plusがトップで、公的機関への信頼の高さを示す結果となった。米国系としては25日、年収10万ドル以上の就職先を集めた転職サイトTheLadders.comが英国でWebサイトを開設したところだ。同社は今後、欧州各国に進出を図るとしている。

欧州連合(EU)では、労働市場自由化が進んでおり、原則として、加盟国市民は域内でどこでも働くことができることになっている。