米VMwareは7月27日(現地時間)、Cisco SystemsがVMwareの一部株式を取得することを発表した。
Ciscoは、VMwareの親会社であるEMCが現在保有しているVMwareの株式(クラスA普通株)を1億5,000万ドル分購入する計画。監督省庁の承認を待って実行される。取引完了後、CiscoはVMwareの株式の1.6%を保有することになる。なお、議決権比率では1.0%以下になるという。VMwareは、将来VMwareの取締役会にCiscoのエグゼクティブが参加することもあり得るとしている。
この出資の意味についてCiscoは、「ユーザーがVMwareの仮想化製品とCiscoのネットワークインフラを組み合わせて利用することを推進し、また、仮想化技術とネットワーキング技術を組み合わせた新しいソリューションを開発するために、企業間の協力関係を強化する」としている。
また、VMwareとCiscoは共同開発や共同マーケティングを継続的に行っていくことでも合意しているという。両社の協力関係により、データセンターの最適化や、データセンターとリモートオフィスやエンドユーザーのデスクトップで仮想化を利用する際のメリットを拡大する新たなソリューションを育てていくという。
VMwareの親会社であるEMCとCiscoはストレージの仮想化で協力関係にある。Ciscoのスイッチを利用した「ネットワーク層での仮想化技術」をストレージの仮想化実装手法として採用する、という点でCiscoとEMCの方向性が一致しているのだ。一方、VMwareの仮想化技術はサーバの仮想化に関するもので、ストレージ層の仮想化とは直接的な繋がりはない。考えられるのは、VMwareによって仮想化されたサーバから仮想化ストレージにアクセスする際の互換性を確実に保証できるようになるというあたりだろうか。
ただ、そうだとしても、CiscoとEMCの協力関係があれば、必ずしもCiscoがVMwareに出資しなくても実現できそうだ。出資比率が1.6%というところから見ても、3社の今後の事業展開に大きな影響を与える出資とは思えず、現状の友好的な関係を資本面で明確にするというのが目的だろうかと思われる。少なくとも、サーバの仮想化に関してはVMwareがデファクトスタンダードであり、ITインフラに関わる各社とも、VMwareを無視できなくなってきている現状を反映したものだということはできそうだ。
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