KDDIと沖縄セルラーは30日、au携帯電話向けのサービスポータル「EZトップメニュー」、PC向けインターネットサービス「DION」のポータルサイト、EZwebコンテンツを案内するPC向けサイト「DUOGATE」の3サイトを統合し、9月下旬より新サイト「au one」に一本化すると発表した。同時に、DIONのサービスブランドを「au one net」に変更する。

携帯電話、PCの両サイトで視覚的・操作感覚的に共通性を持たせる新サイト「au one」

au oneでは、au携帯電話からでもPCからでも、機器の違いを意識せず同一のサービスを利用できるようにする。Googleと提携して同日発表したWebメールサービス「au oneメール」をはじめ、ニュースや天気予報、乗り換え案内といった日常向けコンテンツ、音楽やゲームといったエンタテインメントコンテンツ、auショッピングモールやauオークションといったECコンテンツなどが、au携帯電話とPCの両方から同様の操作感で利用できる。

従来au携帯電話からしか利用できなかったauショッピングモールでは、PCの画面から商品の検索・閲覧が可能となる。決済は従来通りau携帯電話を利用して行うので、クレジットカード番号などをインターネットに送信する必要がない。また、Wikipediaの内容を検索し、関連したコンテンツとあわせて表示する「au oneキーワード」も新サービスとして追加される。

Wikipediaの検索ができる新サービス「au oneキーワード」

なお、携帯電話向けインターネット接続サービスの総称としての「EZweb」は、変更が与える影響がメールアドレスなど広範囲に及ぶことから、混乱を防ぐため当面継続する。将来的にはau oneブランドへの統合も検討する。

1997年から提供してきたインターネット接続サービスのDIONは、名称を「au one net」に変更する。新たにメールアドレスやホームページURLを取得する場合は「**.auone-net.jp」のドメインとなるが、既存のDION利用者は「**.dion.ne.jp」のドメインを継続して使用できる。

DIONは10周年の節目にあたる今年「au one net」としてリニューアルする

au oneのPC向けサイトは、au携帯電話やau one netの契約者だけでなく、すべてのインターネットユーザーが利用できるようになる予定。au oneメールのような会員制サービスは、「au one ID」を取得することで利用可能となる。そのうえで、au携帯電話やau one netの契約者であれば、さらに便利で高度なサービスが利用できるような提供形態にする。

KDDI取締役執行役員常務の高橋誠氏

KDDI取締役執行役員常務でコンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏は、au oneを「(携帯電話、PCのどちらから見ても)自分への情報がすべて表示されているサイト」にしたいと、新サイトが目指す方向を説明する。「ケータイとか、PCとか、放送とかの枠を超えて、"au"がインターネットの世界を便利で楽しいものにする」と話し、携帯電話を中心にしながらも、auというブランドを同社のインターネットサービス全体に広げていく考えを示した。

1から9までの番号をクリックすることで主要なサービスに直接アクセスできる「リモコン型」の画面デザインを採用する予定