米Amazon.comが7月24日 (現地時間)に2007年第2四半期 (4~6月期)決算を発表した。家電、書籍、CD/ DVDなどの世界的な販売の伸びで、大幅な増収増益となった。同社CEOのJeff Bezos氏は「今四半期の売上げの伸びは低価格とAmazon Primeの利便性の向上にけん引された」と指摘。また「(Amazon Primeの)契約者の伸びに満足している」とコメントした。

Amazon Primeは、契約するとAmazon.comで購入した対象商品の送料が無料になる会員制サービスだ。米国での年会費は79ドル。日本国内でも今年6月に「Amazonプライム」として発表され、年会費3900円で提供開始されている。ライバルのeBay、Wal-Martのような小売大手との競争が強まる中で、利用客をAmazon.comに固定させるための試みとして05年2月に始まったAmazon Primeだが、2年以上の時間を経て完全に消費者に定着した模様だ。

第2四半期の売上高は前年同期比35%増の28億9000万ドル。純利益は7800万ドル (1株あたり19セント)で、前年同期の220万ドル (同5セント)に比べると257%増となった。

特に伸びが大きかったのが「家電および一般商品」で、売上高が前年同期比55%増の9億7000万ドル。売上全体に占める割合は前年同期の29%から34%に拡大した。書籍、CD/ DVDなどが含まれる「メディア」の売上高は18億3000万ドルで前年同期比27%増だった。なお同社が受注した"ハリー・ポッター"シリーズの最終巻「Harry Potter and the Deathly Hallows」(7月21日発売)の予約数は220万部だった。

地域別では、北米地域の売上高が16億ドル(前年同期比38%増)。英国、ドイツ、日本、フランス、中国など国際部門の売上は12億8000万ドル(同31%増)。

今後の見通しについては、第3四半期の売上高を30~31億7500万ドル、通年での売上高を138億~143億ドルとしている。