Java Community ProcessのJSR 316 Expert Groupは3日から16日(米国時間)にかけて「JSR 316: Java Platform, Enterprise Edition 6 (Java EE 6) Specification」のJSR Review Ballotを実施した。同規約はJava EE 6の仕様策定を目指すもの。Java EE 6自体のリリースは2008年中になるとみられる。
JSR Review Ballotの結果は16票中、賛成票14、反対票1、無投票1。賛成多数にてJSR Review Ballotを通過した。同時期に策定が進められており、Java EE 6における取り込みが予定されている「JSR 315: Java Servlet 3.0 Specification」もすでにJSR Review Ballotを賛成票11、棄権票1、無投票4の賛成多数で通過している。しかしながら、同投票ではApache Software Foundation(以下、ASF)がライセンスや制限の不透明さから投票を棄権しており動向が注目されていた。
Java Servlet 3.0とともにエンタープライズプラットフォームの策定において重要になる今回のJava EE 6だが、ASFはJSR 315の時よりも明確に反対の姿勢で臨んでいる。ASFは2007年4月11日(米国時間)、Sun Microsystemsに対してオープンレターを送信。1ヵ月以内の返事を期待するとしたがまだ解答が得られていないため、反対票の投票という行動をとったようだ。
ASFはJava SE 5互換プラットフォームを開発するApache Harmony Projectを推進しているが、Javaの互換性を確認するための互換キットのライセンスが受け入れられるものではないとしてSunと交渉していた。またJavaの各種規約を策定するJCPライセンスにはソフトウェアユーザに対して"field of use"に限定された知的所有権制限が設けられており、同項目が不透明なものだと指摘している。こうした制限は受け入れられるものではないというのがASFの主張だ。
JSR 315の場合と同じく、Red Hat MiddlewareはスペックリードからJSR 316に対する"field of use"制限を含まないことを確認してあることから賛成票を投じたものの、将来に似た問題が発生するかもしれないと不安を述べている。Intelも同様のコメントを寄せている。ASFはApache Tomcatをはじめ、Javaの重要なアプリケーションやライブラリを開発しており、こうした状況が長く続くことはあまり好ましくない。今後のSunの対応が注目されるところだ。
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