沖電気工業は17日、携帯電話やPDAをはじめとするモバイル機器向けのアイリス(目の虹彩)認証用ミドルウェア「モバイル機器向けアイリス認証ミドルウェアVer1.0」の販売を開始した。例えばモバイル機器で社外から社内業務システムにリモートアクセスする際や、モバイル機器を用いた電子決済時に他者による不正利用を防止するための利用者認証として利用できる。

本製品は、アイリスのデータ生成や比較、暗号化などを行える。アイリスデータの取り込みは、カメラによって行う。2Mピクセルの携帯機器用カメラで評価した際の誤認証率(FAR:False Acceptance Rate)は10万分の1以下。動作周波数220MHzの32ビットマイコンを用いた場合の撮影後の認証時間は0.5秒以下である。

本ミドルウェアはOSへの依存が少ないため、さまざまなOSで利用できるという。なお、Symbian、WindowsMobile2003、Windows XPの各OSで動作確認を行っている。必要となるメモリ容量は、プログラムメモリとワークメモリでそれぞれ200kバイト。推奨する開発ツールはMicrosoftの「VisualStudio 2005」である。

同社では、今後2年間で200万ライセンスの販売を目指している。