毎日コミュニケーションズは9日、ロボット関連書籍の新刊として「フィロソフィア・ロボティカ-人間に近づくロボットに近づく人間-」を発売した。「人間はなぜかくもロボットに惹かれるのか」をテーマに、著者の櫻井圭記(代表作:『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』)が「人称代名詞」をキーワードに読み解いていく。判型はA5、248ページで、価格は2,500円。

内容は『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズでタチコマやアンドロイドなど、ロボットにまつわるシークエンスを多く執筆してきた著者が、「人称代名詞」という独自の視点からロボットを論じる。現代日本ロボットの最前線とも言えるAIBO、ASIMO、ビル清掃ロボット、ロボットスーツHALなどに視線を注ぎつつ、ロボットの向かっている方向、ロボットと人間との関係について語るという興味深いものとなっている。

サイエンスとフィクションの狭間に位置する本論考は、「攻殻」マニア、「ロボット」マニアにとどまらず、人間とロボットの関係を考えるすべての人に有益なものとなるだろう。付録には31ページに及ぶ「ロボットとフィクションの関わり」と題する年表も収録。実際の科学技術やロボットの人工知能と、フィクション上のロボットの歴史を垣間見ることができる。

なお、本書のオビには作家であり、東北大学機械系特任教授の瀬名秀明氏が寄稿している。