The Dojo Foundationは6日(米国時間)、Dojo Offlineの最新版となる「Dojo Offline 0.9 beta SDK」を公開した。Dojo Offlineはオフラインモードに対応したWebアプリケーションを開発するためのツールキット。Googleから公開されているGoogle Gearsをベースとして動作するように変更されている。

この新しいDojo Offlineを使うことでGoogle Gearsとの連帯が容易になるほか、Google GearsよりもハイレベルなAPIの提供、機能の拡張、開発効率の向上などが実現されている。主な新機能は次のとおり。

  • Webページの簡単な組み込み、ネットワークフィードバックの提供、メッセージの同期、オフラインインストラクションなど多くの機能を提供するオフラインウィジェットの導入
  • オフライン時にアクションをストアし、ネットワークに接続した時点で処理を実施するための同期フレームワークの提供
  • アプリケーションがオンラインにあるかオフラインにあるかを検出する機能の提供
  • 画像、スタイルシート、スクリプトなどオフライン時に動作するにあたって必要になるリソースを自動的にスキャンする機能の提供
  • オフラインデータをストアするためのハッシュテーブルアブストラクション「Dojo Storage」の提供。Google Gearにおいて提供されているSQLアブストラクションが重量だと感じる場合に活用できるストレージ機能
  • SQL命令を実行して、結果をJavaScriptオブジェクトとして得るための「Dojo SQL」の提供。データのカラムを暗号化するためのENCRYPT()/DECRYPT()キーワードも用意されている
  • Dojo Event systemといったシステムとの統合機能の提供

Dojoを活用したWebアプリケーションを開発している場合には、オフラインモードへの対応に同ツールキットを活用するといいだろう。またそれ以外でも、Google Gearsよりもさらに抽象度の高いAPIを使ってオフラインモードの開発をしたいと考えている場合には最新のDojo Offlineを検討する価値はあるといえそうだ。