三菱電機は7月2日より、傾斜型樹脂モールドパッケージの半導体加速度センサ「MAS1912P」を発売する。パッケージをあらかじめ傾斜させることで、傾斜面に実装する場合でも補正用の基板を使用する必要がない。カーナビゲーションシステムの傾斜角検出などでの利用を想定している。

傾斜型樹脂モールドパッケージの半導体加速度センサ「MAS1912P」の外観

カーナビゲーションシステムでは、本体をダッシュボード内に設置する「インダッシュ型」と呼ばれる設置方法が増えている。ダッシュボードは傾斜しているが、一般的な加速度センサは水平状態で使用することが前提となっている。そのため従来は補正用の基板を使用して加速度センサを水平に設置する必要があった。本製品はリード長を左右非対称にすることで、パッケージをあらかじめ10°傾斜させ、傾斜面に設置しても加速度センサ本体は水平が保たれるようになっており、補正器具が不要である。

本製品の加速度の検出範囲は±2gで、検出精度は1000mV/g、検出軸は1軸である。なお、パッケージ上面は実装面と水平になっているため、汎用ICと同様に基板への自動実装が可能。サンプル価格は800円(税抜)。

「MAS1912P」の主な仕様

加速度検出軸 1軸
加速度検出範囲 ±2g
加速度検出感度 1000mV/g
オフセット電圧 2.5V
動作周波数範囲 外部部品により任意
消費電流 2.7mA
製品傾斜角度 10°