NTTデータ、NTTアド、サイバー・コミュニケーションズ、クライテリア・コミュニケーションズの4社は26日、高精度日本語処理エンジン「なずき」を広告市場向けに機能強化した「スーパーなずき」の開発に着手することを発表した。各社の持つ広告技術とノウハウを融合、4社で推進する「アドマーケットプレイス事業」のサービスとして今年10月から提供予定の「ハイブリッドターゲティング広告サービス」などに活用する。

「なずき」は、徳島大学発のベンチャー企業「言語理解研究所」とNTTデータの共同開発製品。「スーパーなずき」は同製品が持つ自然言語理解機能のうち、以下について最適化や機能強化を行う。

  1. 従来の形態素解析や構文解析による単語や文法情報の解析に加え、意味情報を抽出できる技術「不連続ノード同時評価型A*アルゴリズム」による日本語意味解析処理の高速化

  2. 「話題分野」「意図予測分野」「感性理解」などの複合的な意味属性を効率的に理解できる技術「多属性意味照合システム」の精度強化と高速化

  3. 意味共起解析基本辞書、概念知識辞書、話題分野知識辞書、感性理解知識辞書、固有表現知識辞書、広告関連知識辞書の規模拡張に加え、広告関連固有表現辞書(10万語)・CGM関連知識辞書(60億パターン)の新規開発

  4. コンテンツ・ユーザ動向・広告クリエイティブ内容を分析・照合し、広告情報を抽出する「志向性マッチングシステム」の最適化

「スーパーなずき」ではこれらの技術を使い、インターネットユーザが閲覧しているコンテンツを意味レベルで解析、話題分野情報や感性情報を定量的に分析することで、ターゲットへの確実な訴求が可能になる。また、ユーザの過去の行動履歴と志向性の変化を時系列で捕捉することにより、従来の行動ターゲティング広告で解決できなかった、ユーザの要求意図に基づく的確なターゲットへの広告訴求を実現する。

さらに、コンテンツ/広告クリエイティブの両面の解析結果と過去の実績から、ターゲティング手法別に最もマッチング度の高いクリエイティブの提供を実現。ユーザニーズに対してクリエイティブ単位での的確な訴求が可能となり、広告効果を最大化できるという。