大阪市港区の水族館「海遊館」で2、ジンベエザメ「海(かい)くん」の全長測定が行われた。5月10日に海遊館へ来たばかりの海くんのコンピュータを利用した測定は初めて。結果は全長4メートル96センチだった。

海くんはオスのジンベエザメで推定年齢10~11歳。2001年7月、高知県土佐清水市以布利(いぶり)地区の沖合約2キロメートルの定置網にかかり、高知県にある海遊館の付属施設「大阪海遊館 海洋生物研究所以布利センター」で飼育されていたが、5月に海遊館へ移動した。

海遊館の一番人気「海(かい)くん」(左上)

その間、ダイバーが「海くん」の横を泳ぎながらメジャーで推定値(全長4.8~5.0メートル、体重1.4t 2006年10月)を計測したことはあったが、本格的な計測機器を使った全長計測は今回が初めて。

ダイバーの持つこの基準尺から全長が推測される

水槽バックヤードにて。ジンベエザメの計測は16回目

計測方法は、飼育係員が水槽上部約5メートルの位置にセットした計測用ビデオカメラで1メートルの基準尺を撮影し、長さをインプット。この基準尺は長さ約1.5メートルの棒の中央部1メートルを50センチメートルずつ赤白に塗りわけており、ダイバーが水深約1メートルに沈めたもの。次に水中を泳いでいる「海くん」の姿を撮影し、先にインプットした基準尺とコンピューターによる画像処理し、全長を算出、計測する。なお、体重は、過去の計測値などを参考にして、全長から推定している。次回の計測予定は11月1日(計測の日)を予定。

ジンベエザメは温帯から熱帯の沿岸および外洋に生息する大型のサメで、全長18メートルに達する世界最大の魚類といわれる。ただし、この数値は測定に基づく正式な報告ではない。、最近では最大10~12メートル、稀にさらに大きく成長する可能性もあると考えられている。ちなみに、日本近海では黒潮に乗って春から秋にかけて現れる。