米Googleは6月21日 (現地時間)、Pay-Per-Action (PPA) 型広告のベータプログラムを世界規模に拡大すると発表した。

PPA広告は今年3月にベータ導入が開始されたばかりの新しい広告料金モデルだ。商品の購入、ニュースレターの購読など、広告主があらかじめ指定したアクションをユーザーが行った時に広告料が発生する。

ベータプログラムでは、AdWordsコンバージョントラッキングを利用し、CPC (Cost-Per-Click)またはCPM (Cost-Per-Mille)ベースのキャンペーンで過去30日間に500以上のコンバージョンを達成した広告主が自動的に対象者に追加される。21日より同社はAdWordsアカウントを通じて、ベータテスト対象者にペイ・パー・アクション・キャンペーンを作成できるようになったことを通知するという。

PPA広告はGoogleコンテンツネットワークのパブリッシャーサイト、いわゆるGoogle AdSenseで表示される。パブリッシャー側は個々の広告やサイトの内容に関連する特定のキーワードなどを選択することが可能。PPA広告のみとなる広告ユニットが選択された場合、別個のAdSenseとなり、CPCやCPMベースの広告とオークションで競合しない。

Googleは「PPAの料金モデルによって、広告主は広告費をより効果的に活用できるようになり、パブリッシャーはWebサイトのコンテンツにより関連した広告を提供できるようになる」としている。早期にPPAを導入したTheLadders.comのバイスプレジデントAlexandre Douzet氏は「条件を満たしたリードに報酬を支払うモデルで既存のCPCキャンペーンを補完するのは、特にマーケティングの効率性を重視する我々のスタイルにフィットしている」と述べる。TheLadders.comは、スキルの高い人材を対象とした仕事検索サイトだ。Googleにとってもメリットがある。CPC (クリック数ベース)やCPM (インプレッション数ベース)広告には、クリック詐欺によって広告効果が減少する懸念がある。アクションベースでは、詐欺を働くための手間やコストが増えるため、広告ネットワークをより正常に機能させるという効果も期待できる。