航空会社の仏Airbusは8月19日(現地時間)、欧州航空安全庁(EASA: European Aviation Safety Agency)より同社の航空機搭載GSMシステムが認定を受けたことを発表した。同システムは航空機内での携帯電話による音声通話やテキストメッセージングを可能にする。

Airbusによれば、今年初めに実施された機載GSMシステムのテストが無事に終了したことで、6月18日付けでEASAより航空機への搭載許可が下りた。同社では欧州内を移動する航空機での携帯電話やBlackBerry型デバイスの利用を可能にするOnAirサービスの提供準備を進めており、これに向けた大きな一歩を達成したことになる。OnAirはAirbusとSITAの合弁によるジョイントベンチャー。一方のSITAは欧州を拠点に航空産業向けに情報通信サービスを提供する企業である。

SITAによれば、当初OnAirがターゲットにするのはAirbus製の中型機(1列通路)向けのサービスだという。試験サービスはまず、仏Air France - KLMの航空機で行われ、次いで英国のbmi、ポルトガルのTAPの計3社で展開されることになる。これらはAirbusの機体でのテストだが、実際に初の商用サービスが展開されるのは仏Ryanairの所有するBoeing 737でのフライトとなる見込みだ。Ryanairのサービスは早ければ今年末にも開始されることになる。

実際のサービスにあたっては、電子メールやテキストメッセージングの送受信はもちろんのこと、音声呼び出しや受信と、携帯電話で使えるほとんどの機能がそのまま使えるようになる。これらサービスの内容は機内のクルーが簡単に管理できるようになっており、例えば「ボイスオフ」モードを選択することで、機内ではSMSまたは電子メールのみの利用に制限することも可能だ。

昨年8月に航空機内高速インターネット接続サービスのConnexion by Boeingがサービス終了を発表した。それ以来閉ざされていた「飛行機内でのインターネット利用」と、「機内で禁止されている携帯電話による音声通話」という2つの課題を同時に克服する新たな道が開けたといえるだろう。