「ポップアップ広告は3つまで」 - 韓国でインターネット広告規制

    佐々木朋美  [2007/06/01]

    韓国インターネット広告審議機構は、6月1日からインターネット広告を事前審査すると発表した。

    同機構は、NHNやDaum Communication、Yahoo!KOREAなど60以上のインターネット企業が参与しているの自律的な広告審議機構だ。インターネット広告に関しては、情報通信部傘下の情報通信倫理委員会が事後審議をしていたのだが、インターネット上での情報伝播の速さを考慮すれば、不法な広告に対する処置も遅れがちになるということで、事前審査の必要性が議論されていた。

    しかし、政府主導による事前審議は表現の自由を侵害するおそれもあるとして、広告審議機構が設立されたのである。

    同機構によるインターネット広告審議は、機構内に別途設立された「インターネット広告自律審議委員会」によって行われる。審議は2007年3月28日に改定された「インターネット広告審議規定」に沿って行われるのだが、その基準は「各業界の意見を取り入れたものとなっている」(情報通信部)のだという。

    この規定は第26条まであり、幅広い内容について規定がなされている。おもな内容を挙げると、虚偽・過大広告、青少年に有害と判断されるメディア広告、ユーザーの不便・不利益を招く広告などは規制対象となる。

    とくにポップアップ広告は1つの画面に対し3以下、と制限されることとなった。また、ポップアップ広告のうちでも、ユーザー側で終了できないもの、終了しても一定時間が経つとまた出てくるもの、広告のクリックを通じて、ユーザーの個人情報を同意なく収集するものなども制限される。

    韓国のWebサイトを開くと、日本に比べたくさんのポップアップ広告が出てくることが多いのだが、この点に関しては韓国ユーザーの中でも不必要と感じている人も少なくない。今回の規定により、こうした不満が解消されることとなった。

    このほか、子どもや青少年の心に害を与えたり、非行の原因となるような広告、性・暴力・反社会的なメッセージがこめられた広告などは規制対象となる。

    さらに他者をおとしめるような過剰な比較広告や、ユーザーのPCに勝手にソフトをインストールするような広告、虚偽の広告などの規制から、言語表現、音量や映像、カーソルが合わせられた時の反応時間にいたるまで、詳細にわたった規定がなされている。

    情報通信部では「広告審議機構には、ほぼすべての大型ポータルサイトが参加しているので、事実上インターネット広告の大部分を自立的に審議する効果が期待できる」と述べている。

    広告は不必要もしくは減らしてほしいと思っている人には吉報となりそうだが、広告を大きな収入源としている企業にとっては受け入れがたい点もあるかもしれない。

    双方の利益を保てるようになることが望まれる。

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