三洋電機は、デジタルムービーカメラ「Xacti」シリーズの新モデル「DMX-CA65」を発表した。発売は6月15日で、オープンプライス。推定市場価格は6万円前後。

DMX-CA65は、640×480画素のムービーと最大10Mピクセルの静止画撮影が可能なデジタルムービーカメラ。ムービーの撮影中にも、最大6Mピクセルの静止画の撮影も可能だ。記録メディアはSDメモリーカードで、SDHCにも対応する。また、本体内に18MBのメモリーも内蔵している。

世界初の防水ムービーカメラ「DMX-CA65」。これからのシーズン、活躍する場面が多そうだ。カラーは写真のイエローのほかに、ホワイトとブルーがラインナップされる

DMX-A65の最大の特徴となっているのが、世界で初めて、水中での撮影も可能な防水性能を持ったデジタルムービーカメラであるという点だ。昨年7月に同社より発表された「DMX-CA6」も防水性能は持ってはいたが、それは旧JIS 防水保護等級4相当で、防飛沫性能を持つ生活防水だった。それに対して今回のDMX-CA65では、JIS IPX5、JIS IPX8(旧JIS防水保護等級5、8)で、水深1.5m以内で1時間の連続撮影が可能となっている。一般的なマリンレジャー/スポーツなら十分使用できるだろう。

水深1.5mまでなら、水中撮影も可能

ムービーカメラで水中撮影というと、専用の水中ハウジングを使用するしかなかったが、その場合、ノーマルの状態に比べて操作に制限があったり、液晶ファインダーが使えないといった問題があった。DMX-CA65の場合、大気中で使用する場合でも水中で使用する場合でも、その操作性に大きな違いがないというのが大きなメリットだ。

また、DMX-CA65は、暗い場所での撮影に強いのも特徴。搭載しているCCDは1/2.5型の637万画素だが、撮影されるムービーはVGAの640×480画素。そこで、撮影時にCCDの9つの画素を1つのピクセルに割り当てる「9画素混合技術」を採用することで、高感度化が図られている。これらの処理を行う映像エンジンは、最新の「ピュアフォースIII」。なお、最低撮影照度は、オート時には7ルクスで、ランプモード時には2ルクスとなっている。また、静止画撮影時には、ISO 1600まで使用可能。

ムービーの形式はMPEG-4 AVC/H.264。ワンセグ放送などにも使用されている圧縮方式だ。従来のXactiシリーズで使用されていたMPEG-4形式に比べて圧縮率が高いため、同じ画質ならファイルサイズを減らすことが可能で、同じファイルサイズならば、より高画質にすることも可能だ。4GBのメディアを使用した場合、最高画質のTV-SHQ(3Mbps)でも、2時間45分の撮影が可能となっている。H.264には、一般的なMPEG-4に比べるとエンコードに必要なリソースが大きいという問題点があるが、新エンジンの搭載、システムの最適化などにより、従来モデル(DMX-CA6)と同等の連続80分のムービー撮影できる。

また、H.264形式に対応した「Adobe Premiere Elements 3.0」も付属。撮影したムービーの編集からDVD作成までを一貫して行うことができる。DMX-CA65で撮影したムービーは、iPodでの再生にも対応しており、「Web-SHQ」「Web-HQ」の2つのモードでは、転送するだけで再生が可能だ。また、「TV-SHQ」「TV-HQ」で撮影したムービーでも、iTunesで変換して転送すれば再生可能となっている。

搭載されているレンズは、F=3.5(ワイド端)~4.7(テレ端)。光学5倍ズーム(35mm換算で38mm~190mm)を搭載。NDフィルターも装備される。手ぶれ補正は電子式だ。液晶モニターのサイズは2.5型。微反射型の低温ポリシリコンTFTカラー液晶を採用しており、屋外での視認性も高い。

主な仕様
インターフェイス AV出力(コンポジット)/USB 2.0
サイズ 70.4(W)×111.4(H)×40.5(D)mm
質量 約217g(本体のみ)