香港のHutchison Telephone Company Limited(以下Hutchison)は30日より香港でiモードサービスを開始した。

Hutchisonの香港の加入者数は約220万でシェアは2位。今回の香港のサービス開始により、iモードはアイルランド、イギリス、イスラエル、イタリア、オーストラリア、オランダ、ギリシャ、スペイン、シンガポール、台湾、ドイツ、ブルガリア、フランス、ベルギー、ルーマニア、ロシアと日本を含む世界18の国と地域でサービスが提供されることになった。

香港のiモードは専用端末が必要で、NEC製「N355i」、Samsung電子製「S501i」、Motorola製「maxx V3 imode」の3機種が提供される。基本料金は最低プランが98香港ドル(約1,500円)で、1,400分の無料通話、2MBのパケット量などが含まれている。またiモードサービスのパケット料金は基本料金内の無料分を超過した場合は従量課金となるが、上限は88香港ドル(約1,400円)に抑えられている。サービス開始にあわせ、基本料金2カ月無料、パケット無料分の倍増、コンテンツ1カ月間無料などのキャンペーンも開始されている。

コンテンツは待ち受け画面や着メロ、ゲームのダウンロード、占い、ニュース、エンタテインメント情報などが提供される。またメッセージサービスはSMSに加え、プッシュメールサービスとしてi-mailも利用できる。コナミによるKONAMINET、ナビタイムジャパンによるGlobal Navitimeなど、日本のコンテンツプロバイダが参加していることや、iモードの広告に日本語を多用するなど「日本の技術」の印象を前面に打ち出しているところも特徴的だ。

Hutchisonは3G回線を利用したビデオコンテンツサービス「Planet 3」や次世代モバイルインターネットサービス「X-series」などを提供しているが、手軽にコンテンツ利用サービスとして、とくに若年層向けにiモードを展開していく予定だ。またNTTドコモとは2006年に香港とマカオでiモードサービスに関する提携を結んでおり、香港に引き続きマカオのHutchisonでもiモードを提供することが予定されている。なお香港では非接触ICカードサービス「オクトパス」が普及しており、おサイフケータイの香港版も検討されていたが、今回のiモードサービスにはおサイフケータイは含まれていない。

Hutchisonショップ内のiモードの展示。おなじみのロゴが大きく目立つ

スタッフもiモードの衣装でサービス開始をアピールしている