Yahoo!中国(雅虎中国)が、社名を正式に中国Yahoo!(中国雅虎)に変更、同時に新たな経営体制をスタートさせた。

中国Yahoo!総裁の曾鳴氏は、「Yahoo!中国から中国Yahoo!への変更は、一見ただ『中国』という二文字の場所を入れ替えただけにみえるかもしれないが、その裏には大きな意味がある」と強調。「改名は単なる文字遊びではない。改名は、当社のブランド戦略のメッセージをユーザーに明確に伝える機会だ。中国Yahoo!は中国人が運営する、中国人のために設計されたサービスを提供していく。中国人ならではの、多彩なインターネット生活を創造するポータルサイトになる。中国Yahoo!は中国人の智恵で、中国市場で新しいネット企業の成功ストーリーを描く」として、中国でより本格的なローカライゼーションをおこなう決意を示した。

社名変更が公表される一週間前、Yahoo!中国は新たな経営体制への移行をスムーズに実行していた。新体制は「総経理責任制」下の「事業部制」という組織思想に沿って構築されたものだ。これに基づき、総裁の曾鳴氏が「三頭立て馬車」と例えられている三事業部を直轄していく。

コミュニティー&ニュース事業部は、主にニュース、情報、プライベート空間、コミュニティ、チャンネルなどを運営。検索事業部は、サーチエンジン、オークション、個人向けソフトウェアなどを運営する。また通信事業部はメールサービス、メッセンジャー、Webサイトを運営していく。三事業部の総経理は、それぞれ李俊凌氏、張憶※氏、沈建明氏という3名の中国Yahoo!副総裁が担当する。

曾鳴氏は、社名変更と体制一新とも、阿里巴巴(アリババ)集団、Yahoo!グループから支持と承認を受けたとしたうえで、「中国Yahoo!は今後、阿里巴巴集団、Yahoo!グループから経営リソース、技術、製品など多くの支持を受けられる」と、グループとの強い連帯感に自信を示した。

※は、草かんむりに「分」。