米Zend Technologiesの日本法人であるゼンド・ジャパンは、PHPアプリケーションサーバ「Zend Platform 3.0 日本語版」のWindows対応版を5月下旬より出荷する。

Zend TechnologiesとMicrosoftは、Windows Server上でPHPをサポートするため、昨年(2006年)10月に技術提携を発表している。この技術提携の成果として、本年(2007年)3月6日にInternet Information Service(IIS ; Windows Serverに標準で搭載されているWebサーバ)向けの高性能かつ高信頼なFastCGIモジュールを搭載したPHPエンジン「Zend Core 2.0」がZend Technologiesからリリースされた。今回発表された「Zend Platform 3.0 日本語版(Windows)」は、このZend Core 2.0をベースに、企業ユーザ向けの機能を追加したものである。

対応するWindowsのバージョンは、Windows Vista、Windows XP、Windows Server 2003(x86環境のみ)である。対応するPHPのバージョンは5.2.x(ただし同社の「Zend Core 2.0で」構築した環境のみ対応)。WebサーバはIIS 5/6(今後はIIS7にも対応予定)またはApache 1.3/2.0.x/2.2.x(preforkのみ)に対応しているが、同社ではIISを推奨している。Internet Explorer5.5以降、Netscape 7以降、Mozilla 1.7以降、Firefox、Safariの各Webブラウザ上で動作する。

「Zend Platform 3.0 PS」(基本機能)の1CPUあたりの年間ライセンス料は150,000円。「Zend Platform 3.0 ES」(エンタープライズサーバ向け)は500,000円。

ゼンド・ジャパンでは、3月23日に「Zend Platform 3.0 日本語版」のLinux対応版をリリースしている。また同社では「Zend Core 2.0」のサポートサービスと日本語GUIをセットにした「Zend Network 日本語版」のリリースも5月下旬に予定している。

なお、「Zend Platform 3.0 日本語版(Windows)」の主な機能は以下の通り。

  • 帳票エンジンBIRT : デザイナで作成した帳票レイアウトにデータをマージし、簡単に帳票イメージ(PDFやHTML)が作成できる。
  • ジョブキュー : 従来、PHPはWebブラウザからのリクエストベースで処理を行っていたが、新たに搭載されたジョブキューを使用することで、日時や条件の指定によるPHPコードの実行が可能になる。
  • SNMPのサポートと「Zend Studio 5.5 日本語版」との連係 : PHPの異常な実行をピックアップして報告する「PHPインテリジェンス」が検出したレポートをSNMPで送信できる。また同社の「Zend Studio 5.5 日本語版」と連係し、PHPインテリジェンスが検出したレポートをZend Studio 5.5 日本語版の画面上に直接表示できる。