英Canonicalは、Ubuntu Linuxの次々期バージョン(v7.10、開発コード名はGutsy Gibbon)を2007年10月にリリースする計画を発表した。同社代表を務めるMark Shuttleworth氏が、Ubuntu開発者向けのメーリングリストで明らかにしたもの。同社はUbuntu Linuxを半年ごとにアップデートしており、1週間後の4月19日には次期バージョン(v7.04、開発コード名はFeisty Fawn)のリリースを予定している。

"勇敢なテナガザル"という意味のGutsy Gibbonでは、デスクトップ環境の一新が計画されている。Shuttleworth氏は、個人的見解であり将来への言及は慎重にと前置きしつつ、Novellが開発したOpenGLベースのウインドウマネージャ「Compiz」、およびCompizから分岐したプロジェクト「Beryl」(両プロジェクトは4月初旬に合流を決定)の成果を取り入れる意欲を明らかにした。Compiz/Berylにより提供される3D風デスクトップはフリーソフトウェアコミュニティをデスクトップ革新に導く、とShuttleworth氏は主張するが、Ubuntu内部で安定性と成熟度を検討しなければならないとのこと。

Gutsy Gibbonは、5月にスペインで開催される開発者会議で仕様が決定されたあと、数回の開発者向けリリースを経て、9月下旬にβ版、10月にRC版/正式版が公開される予定。なお、デスクトップ版で3年、サーバ版で5年の無償セキュリティアップデートが付属するLTS(Long Term Support)版は、Gusty Gibbonでは提供されない。