米JupiterResearchは、検索エンジンを用いるマーケティング広告の実態などを調査した最新レポート「US SEM Executive Survey, 2007: Understanding the Increasingly Sophisticated Search Marketer」を発表した。現在、米国ニューヨークで開催中のSearch Engine Strategies Conference(SES New York)において、詳細な調査報告が行われている。

同レポートによれば、年間売上高がUS5,000万ドルを超える大企業の中で、「今年の検索エンジン向けの広告費は前年比25%増を上回る見込みである」との回答が、全体の26%を占めるに至った。「検索エンジン向けの年間広告費は前年比11~25%増になる」との回答も28%に上ったとされ、大企業の過半数が今年の検索エンジン向け広告費の増大を予告している。

同社アナリストのKevin Heisler氏は「大企業の広告主にとって、メジャーな検索エンジンは、ブランド戦略の中でも重要な位置を占めてきている。(検索エンジンを活用した)ブランド戦略の展開には、広告費の増大が避けられないものとなることを予期して、しかるべき予算が割かれている」とコメントした。

同氏は、検索エンジンのキーワード広告費が値上がり傾向にあることに加えて、検索エンジンを用いたマーケティング効果を正確に把握するのは困難な場合が多い点を今後の課題として指摘。その対策として、CEO(最高経営責任者)/CMO(最高マーケティング責任者)/CTO(最高技術責任者)が、互いに協力してマーケティング戦略を展開していくことの重要性を強調している。