富士通は10日、カーナビゲーションシステムなどの車載用端末機器向けLSI「MB86R01」を発売した。プロセッサコアとして、ARM9コアを採用。同社のディスプレイコントローラや各種インタフェース回路を内蔵している。価格は3.000円で、即日出荷可能。

車載用端末機器向けLSI「MB86R01」

本製品は、同社の2Dおよび3Dグラフィックス描写機能を備えたディスプレイコントローラ「MB86296」をベースに、32ビットARM9コア(ARM926EJ-S)や車載通信機能、各種インタフェース回路を内蔵したLSIである。インタフェース回路としては、CANやMedia-LB(マルチメディア向け車載LANインタフェース規格)、USB、IDE66、I2Sなどを備えている。また、メモリとしてDDR2 SDRAMの搭載も可能。そのほか、プログラム保護機能にも対応しており、不正な読み出しやデータ改ざんも防止できる。Windows CEなどの組み込み向けOSの実装も可能。

なお同社では、本製品に搭載されているすべてのインタフェースを使用できる評価ボードを本年(2007年)6月に発売する予定である。

本製品は、5月23日~25日にパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2007」に展示される予定。

主な性能は下記の通り。

【動作電圧】
内部回路 : 1.2V±0.1
I/O部 : 3.3V±0.3
DDR2 SDRAM部 : 1.8V±0.1
【動作周波数】
ARM9コア : 333MHz
グラフィックス部 : 166MHz
DDR2 SDRAM : 166MHz
【インタフェース】
IDE66(ATA/ATAPI-4)、USB、UART、CAN、I2S、I2C、SPI、PWM、Media-LB、GPIO、SDメモリーカード、10ビットA-Dコンバータ、SRAM/フラッシュメモリ
【動作温度】
-40℃~85℃
【消費電力】
1.0W
【パッケージ】
484ピンのPBGA