NEC液晶テクノロジーは、半透過型の低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイモジュール「NL4864HL11-01B」の販売を4月10日から開始する。3.5型(8.9cm角)、VGA(480×640ドット)表示対応で、太陽光などの外光環境下でも表示が見やすいことが特徴。タッチパネルセンサやタイミングコントローラ、DC-DCコンバータなどを内蔵している。サンプル価格は20,000円。PDAやPND(Personal Navigation Device)などの簡易ナビゲーション機器での利用を想定している。

半透過型の低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレイモジュール「NL4864HL11-01B」

本製品は、周辺光を反射させて表示を行うモード(反射モード)と、バックライトを利用して表示を行うモード(透過モード)の2つのモードを備えている。同社独自のSR-NLT技術と呼ぶ外光適用技術と高透過率の高い低温ポリシリコンTFT技術により、10%と高い反射率を実現している。さらに、200cd/m2と高輝度である。また、このタイプのディスプレイは透過型ディスプレイと比較して、バックライト使用時に暗いという特徴があるが、本製品のコントラスト比(最明部と最暗部の輝度値の比)は、150:1と高い。

なお本製品は、昨年(2006年)10月1日に稼動を開始した秋田工場(秋田県秋田市)で製造される。同工場の低温ポリシリコンTFT液晶の量産ラインにおける、最初の量産製品になるという。同社では、今後1年間で50万台の出荷を見込んでいる。

本製品は4月11日~13日に東京ビッグサイトにて開催されるディスプレイの展示会「Display2007」に展示される予定。

コントラスト比
(透過モード)
150:1
輝度 200cd/m2(透過モードIL=20mA)
反射率 10%
消費電力 LCDパネルおよびドライバ部:120mW
バックライト部512mW
応答速度 30ms
電源電圧 3.0V
外形寸法 63.5×85.0×4.2mm
(厚みには突起部を含まず)
質量 43g