ブログは人を政治行動に結びつけるのか? - Edelman Korea調査

    佐々木朋美  [2007/04/09]

    韓国のPR会社Edelman Koreaは、日本や韓国、米国をはじめとした世界の主要国におけるブログ利用に関する調査結果を発表した。エデルマン・ジャパンも先頃、「ブログと政治的活動」をテーマにした調査結果を発表しているため、本稿では主に韓国の特徴を述べてみたい。

    同調査は、日本、韓国、中国、米国、英国、ベルギー、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランドの10カ国における計9,917人を対象に実施された。

    アジアでとくに人気のブログ

    世界的に流行しているブログだが、それはとくにアジア圏で顕著なようだ。1週間に最低1回はブログを閲覧している人の割合が、日本では74%、韓国では43%、中国では39%で、20%代もしくはそれ以下の欧米を大きく上回った。

    1週間にブログを閲覧する回数も、日本がトップの4.54回、韓国が2.03回で、2カ国のブログ閲覧の頻度の高さが飛びぬけていることが分かった。

    1週間に最低1回はブログを閲覧している人の割合と、1週間にブログを閲覧する平均回数
    出典: エデルマンジャパン

    1週間のブログの閲覧頻度は若い層ほど多くなる傾向が強く、18~24歳もしくは25~34歳がブログの閲覧頻度が高いことがわかった。ただし日本では65歳以上も1週間に4回近くブログを閲覧しているなど、同年齢層の結果が1回以下の他国を大きく上回った。日本はその他の年齢層も閲覧頻度が大変高く、ブログの利用率がいかに高いかを示している。

    年齢別による、1週間のブログ閲覧頻度
    出典: エデルマンジャパン

    ブログが社会活動に結びつく韓国

    韓国の結果で特徴的だったのは、ブログの情報により何らかの活動に参加するなどの行動を起こしたことがあるか、という項目だ。

    韓国では35~45歳の年齢層の44%がブログを読んでなんらかの行動を起こしたことがあると答えており、18~34歳の37%、55歳以上の12%を大きく上回る結果となった。この割合は、他国と比べても目立って多い数値である。

    ブログ閲覧がきっかけで、何らかの行動を起こしたことがある人の割合を、年齢別に整理したもの
    出典: エデルマンジャパン

    今回の調査では「インフルエンサー」も調査されている。

    インフルエンサーはブログの閲覧頻度も大変高い。とくに韓国のインフルエンサーは1週間の閲覧頻度が3.06回と、全体の平均値の2.03回を大きく上回っていた。またこのインフルエンサーがブログを閲覧した結果、何らかの行動を起こしたことがある割合も41%と、全体の19%より大変高かった。

    インフルエンサーによるブログの閲覧頻度と、ブログ閲覧がきっかけで、何らかの行動を起こしたことのある割合
    出典: エデルマンジャパン

    過去12カ月で、具体的にどのような活動に参加したのかを問う質問には、国ごとの個性が出る。だいたいの国が署名活動に参加する割合がもっとも多いのだが、韓国の場合はそうではなく、地域団体の運営委員会に参画したことがあるというのがもっとも多くなっていた。

    ブログ閲覧がきっかけで起こした行動(日本)
    出典: エデルマンジャパン

    ブログ閲覧がきっかけで起こした行動(韓国)
    出典: エデルマンジャパン

    こうした結果について、Edelman Koreaでは「35~54歳はブログ活用度は他と比べて低いものの、実際の政治活動においては積極的であるという傾向が明らかになった。そのためこれらの年齢層が2007年末の大統領選挙時、オンライン上の世論を牽引する重要なグループとなる可能性が高い」と分析している。

    ブログによる影響はどこの国であれ少なからずあるようだが、韓国ではそれが多くの場合、比較的年齢の高い層による、政治行動に結びついていることが明らかとなった。2007年末の大統領選挙に限らず、韓国においては政治にインターネットの影響は不可欠のものとなっている。

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