砂糖で充電する燃料電池、まずは携帯電話向けから実用化へ

 

Shelley Minteer博士

米セントルイス大学(Saint Louis University)のShelley Minteer博士は、砂糖で充電できる燃料電池の開発が順調に進められていることを明らかにした。今月25日(米国時間)に開催された米国化学会(ACS: American Chemical Society)の第233回総会で研究が発表された。

Minteer氏が開発する燃料電池は、ジュースから樹液に至るまで、あらゆる糖分を原料にして充電が可能。1回のフル充電で、一般的なリチウムイオン電池と比較して、最高3~4倍のバッテリ性能を引き出せるという。

生物界においては、ブドウ糖がエネルギー源となっていることが知られてきたものの、実際のバッテリ開発で同様の原理を応用しようとする研究は、まだそれほど進んでいないと同氏は説明。砂糖を用いて充電する電池開発は、今回が世界初ではないとされるものの、現在同氏が開発する燃料電池は、バッテリ性能および持続時間などの面で最も優れているという。

同氏は「生物学と化学の原理を応用することによって、より環境にも優しい高性能なバッテリを造れることが示された」とコメント。発電時の化学反応から生じる副産物は、基本的に水のみであるという。

すでに同氏は、ブドウ糖、ジュース、樹液など、糖分を含む多彩な原料での燃料電池充電に成功したとされ、切手サイズのプロトタイプバッテリで、小型計算機への電力供給が行えることを実証したようだ。炭酸水も利用可能だが、炭酸成分によって充電効率が落ちてしまうため、気の抜けた炭酸水を用いるほうが望ましいとされている。なお、最も充電効率の良かった原料は、砂糖を水に溶かして作られた砂糖水だったという。

今後も同氏は、気温の違いが燃料電池に及ぼす影響などを調査して、バッテリ性能および寿命の向上を図る研究開発を継続。3~5年以内の実用化が目標に掲げられており、まずは携帯電話チャージャなどの分野における活用が目指されるようだ。

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