"未成年に有害な情報"を禁じる「COPA(児童オンライン保護法)」は違憲と判断

    湯木進悟  [2007/03/24]

    米自由人権協会(ACLU: American Civil Liberties Union)は、“未成年に有害な情報” を配信する商用Webサイトの管理者側に対して、未成年者へのアクセス制限を義務づける「児童オンライン保護法」(COPA: Child Online Protection Act)は違憲として、同法の廃止などを求めていた訴訟において、ACLUの訴えを認める最終的な判断が示されたことを明らかにした。

    COPAは、未成年に有害なコンテンツをWebを介して有償配信する場合、未成年者に対するアクセス制限が設けられていないならば、1日最高US5万ドルの罰金刑、最長6カ月の懲役刑を科すことを認める規制法案。1998年に米議会が制定したとされるものの、ACLUを中心とする各種人権団体などが、同法は合衆国憲法の修正第1条(First Amendment)で保障されている言論の自由を不当に奪うものであり、違憲であるとして提訴に踏み切ったため、実際の適用には至っていないという。

    またその後、米国フィラデルフィア州連邦地方裁判所、同州連邦控訴裁判所、最高裁判所において、COPAは違憲であるとの判断が何度も示されており、オンラインポルノやアダルトコンテンツに関するアクセス制限について、COPAのような法律とフィルタリングソフトなど技術的な手段による制限とのどちらが実効性があるのか調査が進められていたようだ。

    こうした調査段階を経て、今月22日(現地時間)に、米国ペンシルバニア州東部地区連邦地方裁判所のLowell A. Reed Jr.判事は「これまで政府が実施した調査の示すところによれば、よほど性能の悪いフィルタリングソフトを使用するのでない限り、インターネット上の性的に露骨なコンテンツから子どもたちを保護する上で、フィルタリングソフトを活用するほうがCOPAの法規制よりも極めて効果的である」との最終判断を発表している。

    ACLU代表のAnthony D. Romero氏は「約10年間の法的訴訟手続きを経て、ついに修正第1条(の保障する言論の自由)が勝利して、政府によるオンライン検閲は違憲であることが示された」とコメント。また、未成年者のオンラインポルノへのアクセスを規制するのは、政府機関による検閲や法規制ではなく、保護者の責任によるものであるとの見解も示した。

    一方、COPAを支持する立場を取っていたEnough Is Enoughなどの各種団体は、フィルタリングソフトのみでは、未成年者のオンラインポルノへのアクセス規制にも限界があり、COPAの有用性を訴えつつ、今回の判断を批判する声明などを発表している。

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