レーシングゲームに熱中すると、危険運転&交通事故につながる確率大と判明

    湯木進悟  [2007/03/20]

    米国心理学会(APA: American Psychological Association)は、PCまたはTV画面で市街地や路上を舞台とするカーレーシングゲームをプレイすることが、実際の自動車の運転に及ぼす影響などを調査した最新レポート「Virtual Driving and Risk Taking: Do Racing Games Increase Risk-Taking Cognitions, Affect, and Behaviors?」を発表した。APAが発行する今月号の医学ジャーナル「Journal of Experimental Psychology: Applied」に掲載されている。

    同レポートは、独ミュンヘンのルートヴィヒ・マクシミリアン大学(Ludwig-Maximilians University)およびAllianz Center for Technologyが実施した3種類の調査に基づくとされる。

    第1次調査では、16~45歳の男女198名を対象に、カーレーシングゲームのプレイ頻度と運転意識などのインタビュー調査が実施された。調査結果によれば、頻繁にカーレーシングゲームをプレイしている人ほど、"他車を追い抜いて、かっこいいと思われたい""ちょっと危険な運転をしてみせて、ガールフレンドにいいところを見せたい""どれほど自分の運転が上手いか、他のドライバーと比較して楽しみたい"などと回答。あまりカーレーシングゲームをプレイしない人よりも、危険な運転意識をもっていることが明らかになった。

    第2次調査では、19~42歳の男女83名に、PlayStation 2(PS2)で、カーレーシングゲームの『Burnout』『Midnight Racer」『Need for Speed』、もしくはカーレースシーンを一切含まないゲームの『Tak』『Crash Bandicoot』『FIFA 2005』から、どちらか一方のジャンルのゲームをプレイしてもらい、その後に運転意識に関する心理テストを実施。調査結果によると、交通事故などにつながりかねない、危険運転を助長する心理状態を示した人の割合は、カーレーシングゲームをプレイした人が、他ジャンルのゲームをプレイした人を確実に上回ったという。

    第3次調査では、19~35歳の男女68名に、第2次調査時と同じようなジャンルのゲームを選択してプレイしてもらった後、ドライブシュミレータを用いた安全運転度の測定テスト「Vienna Risk-Taking Test」を実施。調査結果では、カーレーシングゲームをプレイした人のほうが、他ジャンルのゲームをプレイした人よりも、大きな危険を冒して運転する可能性が高く、低い安全運転意識しか抱いていない傾向が示された。

    同レポートは、安全運転意識を欠いたままハンドルを握ることが交通事故などにつながっていく危険性を警告しており、特にカーレーシングゲームに10代の初めから熱中した子どもたちが、そのゲームによって培われた運転意識を抱いてドライバーになっていくことへの大きな懸念を表明している。

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