TVゲームの経験値、外科医に好影響! 上手いほど手術の腕アップと判明

    湯木進悟  [2007/02/20]

    Douglas Gentile助教授

    米アイオワ州立大学(ISU:Iowa State University)心理学部のDouglas Gentile助教授は、同氏および他の5名の研究者から成る調査チームによって、TVゲームプレイと外科医の手術レベルなどの関連性を調べた最新レポート「The Impact of Video Games on Training Surgeons in the 21st Century」の発表を行った。外科専門誌「Archives of Surgery」)2月号に、詳細な研究論文が掲載されている。

    同レポートは、米国ニューヨーク市のBIDMC(Beth Israel Deaconess Medical Center)医療センターにおいて、男女33名の外科医を対象に実施した調査プロジェクトに基づくとされる。同33名は、開腹せずに難易度の高い手術が行える、腹腔鏡手術のレベルアップを図るため、1日半に及ぶ「Rosser Top Gun Laparoscopic Skills & Suturing Program」訓練プログラムを受講。また、これまでのTVゲームの利用経験などをアンケート調査したほか、現在のゲームプレイのレベルを測定するため、GAMECUBEの「Super Monkey Ball 2」(スーパーモンキーボール2)、PlayStation 2(PS2)の「Star Wars Racer Revenge」(スター・ウォーズ レーサーリベンジ)、Xboxの「Silent Scope」(サイレントスコープ)といったゲームのプレイスコアなどが記録されたという。

    調査結果によれば、週3時間以上はTVゲームをプレイしていた時期があると回答した外科医は、今回の腹腔鏡手術訓練プログラムの成績が、TVゲームの利用経験がない外科医と比較して、全体的に42%アップ。手術中のミス項目数が37%少なく、手術速度が27%アップするなどの差が認められたとされる。さらに、現在のTVゲームプレイスコアが優秀だった上位3名の外科医は、他の30名の外科医よりも、訓練プログラムにおける手術ミス項目数が47%少なく、手術速度が39%アップしたとされている。

    Gentile助教授は「TVゲームのスキルが外科医の腕と関連性があるなど、普通は考えることすらないものの、ゲームユーザーの外科医は、より腹腔鏡手術をスピーディかつ正確に行えることが今回の調査では判明した」とコメントしている。これまでに携わった腹腔鏡手術の件数や、外科医としての経験年数などよりも、現在のTVゲームスキルのほうが、手術の腕を上げるための重要な要素となり得るかもしれないとの結果データに、調査チームの全研究者が驚きを隠せなかったようだ。

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