US Radicati Researchが米国の一般的な企業の従業員を対象に行った調査によると、1日に送受信する電子メールの総数は、1日あたり133通。そのうち25%のメールにファイルが添付されていた。1日に送受信するデータ量は1人平均16.4MBに上る。
また、日本の実態を調査したGartner ITデマンドによると、一般企業の従業員は1日103通のメールを送受信し、そのうちの23%にファイルが添付されていた。1人あたり平均12.7MB/日のデータを送受信しているという。
シマンテックの調査では管理職の電子メール利用に特徴がみられたという。調査によると、企業の部長クラスは1日に93通の電子メールを受信し、課長クラスは30通の電子メールを送信する。
電話と異なり、相手の時間・場所を拘束しない電子メールの利用は年々拡大し、今では企業の基盤システムとして利用されるまでになった。こうした利用の拡大は社内・企業間だけでなく、「株主総会の招集や、条件付きではあるが株主総会での議決権行使にも利用されている」と、シマンテック リージョナルプロダクトマーケティングマネージャー 堀江徹氏は語る。電子メールは「ビジネスに欠かせないコミュニケーションツール」(同)となったのだ。
企業における電子メールの役割は、電話の代替のみを果たすものではない。出張・休暇の申請といった承認方法としてメールを利用することで、業務スピードの向上を図る企業もある。「外資系企業では上司が国外にいるという場合もあるだろう」(同)。また、従来はネットワークへの負荷を考慮し、メールにファイルを極力添付しないという慣習があった。しかし現在は利用が拡大し、文書や財務諸表だけでなく、契約書などの機密情報もメールに添付される時代となった。
電子メールの利用が進むにつれ、課題も浮き彫りになっている。
第1点はデータ管理コスト。電子メールの数量だけでなく、添付ファイルの利用拡大に伴い、メールデータを効率的に保存・管理することが求められている。「メールデータが増加すると、ストレージと管理コストのバランスでいえば、管理にコストがかかりはじめる」(堀江氏)。また、メールを宛先、機密性、保存期間、送信元、迷惑メールなどで分類することで、管理コストを削減することも可能だろう。メールの分類が進むと、データをクライアントPCに保存するのか、それともストレージに保存するのか、古いメールはオフラインデバイスに保存するのかといったことが、新たな課題となる。
第2点は情報漏えい対策。「機密情報は、共有ツールでなく、電子メールでやり取りする方法が主流」(堀江氏)だが、「データベースにはアクセス管理ソリューションがあり、誰がいつアクセスし、何をしたのかわかるようになっている。しかし、クライアントPCに保存された機密文書が、メールに添付されて送信されているかどうか。これは監視されていない」(同)
第3点は法的問題にかかわる電子メールデータの開示。訴訟を起こされた場合、クライアントPCにのみメールデータを保存していると、従業員が個々に消去・改ざんできてしまい、データの完全性が失われてしまう。また、企業内の全メールを検索・監査することもできないだろう。こうした法令順守の点も課題となっている。
シマンテックは昨年末からコンテンツアーカイブソリューション「Symantec Enterprise Vault 7.0」(EV7)の提供を開始している。情報の保存/管理/検索・監査をコンセプトに、企業のナレッジマネジメントを支援する製品だ。
EV6.0 SP2以降、Veritas Cluster Serverをサポートしていたが、Microsoftとの提携により、7.0から新たにExchange Server 2007 / Cluster Serverに対応する。
また、以前はインデックス化することができなかったMicrosoftの暗号化ソリューションWindows Rights Management Servicesについても、Enterprise Vault アダプタを新たに提供することで、RMSによる保護・暗号化を解除可能となった。そのほか、SharePoint Portal Serverのアーカイビングもサポート。古い文書をポリシーに従って自動的にオンラインアーカイブに移動することで、ストレージのコスト効率の向上を図ることが可能だ。
また、コラボレーションツールへの対応として、新たにLotus/Notes Dominoのジャーナリングをサポートする。
クライアント側のメリットとしては、新たにWindows Desktop Searchに対応することで、検索性を向上させたことが挙げられる。多くのユーザーはWebでの検索に慣れていることから、ブラウザからアーカイブ後、ライブの電子メールを検索できるようにすることで、エンドユーザーのトレーニングを軽減することができる。
管理面の機能としては、リモートで稼動状況を監視できるWebアプリケーション「Enterprise Vault Operations Manager」が提供される。サービスとアーカイブタスクの状況といったEVの運用状況だけでなく、ディスク・メモリ・CPUのパフォーマンスカウンタも提供される。
また、EV6ではOrganization Unit単位でしかポリシーを設定できなかったが、EV7ではWindowsグループ、Windowsユーザー、組織単位、LDAPクエリーといった単位が用意され、より詳細なプロビジョニングが可能となった。設定されたプロビジョニンググループはランク付けされ、ポリシーごとに優先度を設定することができる。
レポート機能は「Enterprise Vault Reporting」が提供される。レポートは上記の監視項目をベースにカスタマイズ可能で、Excel / PDF / XML / HTML形式などでの出力をサポートする。
そのほか、法的開示ケースを考慮したアーカイブ検索機能とレビュー処理機能を組み込んだ「Discovery Accelerator」。社内ポリシーや業界規制機関で定められた条件を満たすために、継続的に電子メッセージを監視し、法令順守を支援する「Compliance Accelerator」。Exchange Serverのジャーナルされたメッセージなどにタグ付けし、内容やコンテキストにそった分類を可能にする「Automatic Classification Engine」などが用意されている。
同社では、エンタープライズレベルでの管理機能により、アーカイブのTCOを削減できるとしている。
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